『クローバー』(島本理生/角川GP)
恋愛小説というものを私はあまり好まない。 そして作者は恋愛小説の書き手として知られている。 だから単純にいくならば私は彼女の作品が好きではないことになる。 けれど実際、新刊が出るたびにとても気になる作家の一人であるしではそれがなぜかと言うならば、 単なる恋愛小説ではなくプラスアルファの何かを期待しているからだ。 そういう意味では今回は最初から最後まで恋愛小説(モラトリアムも青春もひっくるめ)であるので、 そういった驚きはなかったが、それでも作者の健全な恋愛ものは十分に面白かった。
全く性格の違う二卵性双生児、華子と冬冶。 大学入学のために上京し、親元を離れ東京で二人で暮らしているが、その性格の差から揉め事が頻発する。 華子は自分最優先、メイクや服装など自分を磨き上げるのに余念がない「モテ系女子」。 彼氏がいない時期などほとんどなく、常に自分を愛してくれる人を探し求めている。 一方冬冶はというと。 ワガママで情熱的な姉の世話ばかりしているせいか、いつも冷静沈着な真面目男子。 周りの空気を読む能力にも長けているが、人と真剣に向かい合わないで生きようとするところがある。 生まれたときからいつも一緒にいた双子たちの生活は(主に華子のせいで)、いつも波乱に満ちている。 大抵は男がらみで、振ったり振られたり、気の多さのせいでストーカーにあったり。 男に対しての華子のエネルギッシュな生き方は、冬冶にとっては全く別世界のものなのだ。
けれど、大学卒業をあと一年に控えあわただしくなってくる頃、平穏な冬冶の世界に変化が起きる。 恋愛とは距離を置いていた彼に「好きです」とクラスメイトの女子が告白してきたのだ。 もっさいりしていて服装もダサ目の彼女だが、冬冶には妙に気になるところもあり・・・・。
少女マンガ的な作風だとよく言われるけれど、本作もそのとおりである(マイナスな意味ではなく)。 今までの作品とはコメディタッチな分雰囲気も異なり、作者の新たな魅力が見られる点は非常に評価したいが、 ラストだけは少々気に入らなかった。 現実だったら何か答えを出さなければいけないけれど、この小説においてははっきりと先を書かないままで、 書かないほうがより魅力的なエンディングだったのではないかと思うのだ。
ちなみに本作を読みながら伊坂の『砂漠』を思い浮かべたのだが、 読み終わってからやはり伊坂はうまいのだなあと改めて思ったことを書いておく。
|
這是一本很單純的戀愛小說,但是內容感覺有些不同!
如同書名「四葉幸運草」一樣,書中的男女主角「華子」與「冬治」是姐弟身份,而且是同卵異生的雙胞胎,從小生活在一起的兩人,卻有著完全不同的性格。
華子總是為了自己而精心打扮,雖然不刻意吸引男人,但身邊幾乎從來沒有斷過跟男人的關係,是極受男人歡迎的類型,總是流連在男人之間,雖有時會有很討厭的「跟蹤狂」出現,不過對於男人就是生活,既任性又熱情的華子仍然樂此不疲。
而冬治(哇塞,我超喜歡這個名字的,比完治這個名字還喜歡),則總是扮演著容忍姐姐的任性,照顧著姊姊那樣沉穩認真的男人,對於華子流連於男人圈裡,冬治簡直覺得那是另一個世界。
因為大學的關係,兩人同時到了東京,並且住在一起。感情似好似壞的兩人,常常彼此摩擦,而起小口角。
看似平凡的大學生活,因剩下一年就要畢業,冬治開始心慌了起來,此時,一直與戀愛這回事保持距離的冬治,「我喜歡你」,突然被班上的女孩告白,使原本心慌的冬治,身邊的氛圍起了微妙的變化。
原文後段還有書評,不過小白不喜歡替書下過多的註解,等小白看完這本書後,有機會,將精華片段翻譯上來,跟大家分享,希望這樣不會觸犯著作權法。