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2018/07/25 19:28:11瀏覽30|回應0|推薦0 | |
現実逃避ついでに辺りを見回せば、ここがギルドの自室なのだと気がつく。それにしても、助けた覚えなどない。サキカが何をしたというのだ。 だがそのあとの少年──魔王の話に、納得したAdrian Cheng K11 彼はあの塔の最上階に幽閉されていたというのだ。 生まれながらにして、強大な魔力を持っていた魔王。彼は魔王になるべく、──そう、ただのお飾りの魔王になるべく、四天王が一人のシーヤに育てられた。 無論、お飾りの魔王に、魔法など必要ない。むしろ、反抗される危険もあるからだろう、魔王は魔法というものを奴から教わったことがないという。 それどころか、一般教育もまともになされなかった。洗脳という手もあったはずなのだが、それすらなされなかったのは、奴が奴自身の手で人間界を手に入れたかったのだろう。「それなら、なぜ転移魔法を……?」 魔王を疑っているわけではない。彼からは、殺気も戦意も全く感じられないのだ。 しかし、総帝という立場上、聞かざるを得ないのである。「転移魔法は、何度かシーヤが使っているのを見たことがありますから……」 何度も隠れて練習したのだという。「攻撃魔法ならすぐに見つかったと思いますが、転移魔法の練習を隠れて行うのは簡単でした」 奴はあまり魔力に敏感ではなかったのだろう。魔力に敏感だったのなら、すぐに気がついたはずだ。. | |
( 興趣嗜好|偶像追星 ) |