字體:小 中 大 | |
|
|
2019/06/20 17:19:41瀏覽49|回應0|推薦0 | |
" 資定の初球、豪たるストレートが副島の横をあっさりと通り過ぎ、森本のミットに収まった。森本のミットが爆発音のような轟音を鳴らす。
「……すごいわ、これは」
副島が呟いたのを森本は見つめ 雄性禿原因 いた。この五番は正直、怖くない。いくら大伴さんとはいえ、次のキャッチャーに回る方が少し厄介だ。この五番でしっかり終わらせたい。
森本は内角のスライダーを要求した。資定がしっかり捕れよとサインに頷く。ストレートと全く同じ腕の振りから、副島の内角をスライダーがえぐる。副島がかろうじて避けたと思った球は白烏のスライダーと同じ軌道で急カーブし、ストライクゾーンへ侵入していく。森本が必死でミットの端で受け止めた。
ストライク、ツー!
森本は次の球を早々に決めた。ストレート。もうこの五番では大伴さんの球は何を投げても打てまい。これで終いだ。
副島は一度打席を外した。ベンチを振り返る。みんながベンチ前に陣取って、両手を握り締めながらこっちを見ている。おいおい、ただの練習試合やねんで。副島は薄く笑いを浮かべた。
「副島さん、いつものスイング!」
「副島、しっかり踏み込め! 放り込んだれ!」
「副島くん、頑張ってぇ!!」
練習試合やって言うてるやろ……。まだひとつのスイングもできてない俺に、そんな目線送んなよ……。副島は胸にしまった御守りを握った。空を見る。
兄貴、なんか分かってきたかもしらん。俺は、こいつらと上の方に行きたいわ。こいつらにもっと夢を見させたい。俺は集まってくれたこいつらに何としてでも恩返ししたらなあかん。なぁ、兄貴もこんなんやったんか?
雲の切れ間から太陽が覗き、副島を照らした。"
|
|
( 不分類|不分類 ) |