東京・調布の不発弾撤去終了、住民1万6千人が一時避難
信管装置が取り外され、運び出された不発弾=東京・調布市で
東京都調布市国領町の京王線地中化工事現場で見つかった戦時中の米国製不発弾の撤去作業が18日、行われた。
早朝から半径約500メートルの警戒区域内の住民約1万6000人が避難する中、午前11時半に信管の取り外しが無事終了した。
午前9時半に災害対策基本法に基づく警戒区域が設定され、退去命令が出されると、国道20号(甲州街道)は約2キロが通行止めになり、京王線もつつじヶ丘―調布間が運休した。レジャーに出かけた人も多く、小中学校など10か所の避難場所に集まったのは約840人。撤去や避難誘導には、市職員や警察官ら計約1500人が動員された。
京王線(右下)が走るわきで進む不発弾処理の準備作業(18日午前9時、東京・調布市で、読売ヘリから)
警戒区域内では市職員が1時間半かけて約8000世帯を戸別訪問。市によると、高齢の男性が「自分は戦争中も生き延びたから大丈夫」と退去を拒むなど4人が残留を試みたが、説得して退去してもらった。
住民退去を確認後、陸上自衛隊が午前11時から約30分で信管を外し、長友貴樹市長が安全宣言を出した。京王電鉄の運休は上下線127本で、7万人が影響を受けた。
(2008年5月18日20時58分 読売新聞)