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http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html 最終改正:平成二六年六月一三日法律第六九号
著作権法(明治三十二年法律第三十九号)の全部を改正する。 第一章 総則 第一節 通則(第一条―第五条) 第二節 適用範囲(第六条―第九条の二) 第二章 著作者の権利 第一節 著作物(第十条―第十三条) 第二節 著作者(第十四条―第十六条) 第三節 権利の内容 第一款 総則(第十七条) 第二款 著作者人格権(第十八条―第二十条) 第三款 著作権に含まれる権利の種類(第二十一条―第二十八条) 第四款 映画の著作物の著作権の帰属(第二十九条) 第五款 著作権の制限(第三十条―第五十条) 第四節 保護期間(第五十一条―第五十八条) 第五節 著作者人格権の一身専属性等(第五十九条・第六十条) 第六節 著作権の譲渡及び消滅(第六十一条・第六十二条) 第七節 権利の行使(第六十三条―第六十六条) 第八節 裁定による著作物の利用(第六十七条―第七十条) 第九節 補償金等(第七十一条―第七十四条) 第十節 登録(第七十五条―第七十八条の二) 第三章 出版権(第七十九条―第八十八条) 第四章 著作隣接権 第一節 総則(第八十九条・第九十条) 第二節 実演家の権利(第九十条の二―第九十五条の三) 第三節 レコード製作者の権利(第九十六条―第九十七条の三) 第四節 放送事業者の権利(第九十八条―第百条) 第五節 有線放送事業者の権利(第百条の二―第百条の五) 第六節 保護期間(第百一条) 第七節 実演家人格権の一身専属性等(第百一条の二・第百一条の三) 第八節 権利の制限、譲渡及び行使等並びに登録(第百二条―第百四条) 第五章 私的録音録画補償金(第百四条の二―第百四条の十) 第六章 紛争処理(第百五条―第百十一条) 第七章 権利侵害(第百十二条―第百十八条) 第八章 罰則(第百十九条―第百二十四条) 附則 第一章 総則 第一節 通則 第一条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
七の二 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいう。
九の五 送信可能化 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう。
イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分(以下この号及び第四十七条の五第一項第一号において「公衆送信用記録媒体」という。)に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。)の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。
ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続(配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。)を行うこと。
十五 複製 印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいい、次に掲げるものについては、それぞれ次に掲げる行為を含むものとする。
イ 脚本その他これに類する演劇用の著作物 当該著作物の上演、放送又は有線放送を録音し、又は録画すること。
ロ 建築の著作物 建築に関する図面に従つて建築物を完成すること。
十九 頒布 有償であるか又は無償であるかを問わず、複製物を公衆に譲渡し、又は貸与することをいい、映画の著作物又は映画の著作物において複製されている著作物にあつては、これらの著作物を公衆に提示することを目的として当該映画の著作物の複製物を譲渡し、又は貸与することを含むものとする。
二十 技術的保護手段 電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法(次号において「電磁的方法」という。)により、第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権又は第八十九条第一項に規定する実演家人格権若しくは同条第六項に規定する著作隣接権(以下この号、第三十条第一項第二号及び第百二十条の二第一号において「著作権等」という。)を侵害する行為の防止又は抑止(著作権等を侵害する行為の結果に著しい障害を生じさせることによる当該行為の抑止をいう。第三十条第一項第二号において同じ。)をする手段(著作権等を有する者の意思に基づくことなく用いられているものを除く。)であつて、著作物、実演、レコード、放送又は有線放送(次号において「著作物等」という。)の利用(著作者又は実演家の同意を得ないで行つたとしたならば著作者人格権又は実演家人格権の侵害となるべき行為を含む。)に際し、これに用いられる機器が特定の反応をする信号を著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像とともに記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は当該機器が特定の変換を必要とするよう著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。
二十一 権利管理情報 第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権又は第八十九条第一項から第四項までの権利(以下この号において「著作権等」という。)に関する情報であつて、イからハまでのいずれかに該当するもののうち、電磁的方法により著作物、実演、レコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像とともに記録媒体に記録され、又は送信されるもの(著作物等の利用状況の把握、著作物等の利用の許諾に係る事務処理その他の著作権等の管理(電子計算機によるものに限る。)に用いられていないものを除く。)をいう。
イ 著作物等、著作権等を有する者その他政令で定める事項を特定する情報
ロ 著作物等の利用を許諾する場合の利用方法及び条件に関する情報
ハ 他の情報と照合することによりイ又はロに掲げる事項を特定することができることとなる情報
7 この法律において、「上演」、「演奏」又は「口述」には、著作物の上演、演奏又は口述で録音され、又は録画されたものを再生すること(公衆送信又は上映に該当するものを除く。)及び著作物の上演、演奏又は口述を電気通信設備を用いて伝達すること(公衆送信に該当するものを除く。)を含むものとする。
9 この法律において、第一項第七号の二、第八号、第九号の二、第九号の四、第九号の五若しくは第十三号から第十九号まで又は前二項に掲げる用語については、それぞれこれらを動詞の語幹として用いる場合を含むものとする。
第三条 著作物は、その性質に応じ公衆の要求を満たすことができる相当程度の部数の複製物が、第二十一条に規定する権利を有する者又はその許諾(第六十三条第一項の規定による利用の許諾をいう。第四条の二及び第六十三条を除き、以下この章及び次章において同じ。)を得た者若しくは第七十九条の出版権の設定を受けた者によつて作成され、頒布された場合(第二十六条、第二十六条の二第一項又は第二十六条の三に規定する権利を有する者の権利を害しない場合に限る。)において、発行されたものとする。
2 二次的著作物である翻訳物の前項に規定する部数の複製物が第二十八条の規定により第二十一条に規定する権利と同一の権利を有する者又はその許諾を得た者によつて作成され、頒布された場合(第二十八条の規定により第二十六条、第二十六条の二第一項又は第二十六条の三に規定する権利と同一の権利を有する者の権利を害しない場合に限る。)には、その原著作物は、発行されたものとみなす。
3 著作物がこの法律による保護を受けるとしたならば前二項の権利を有すべき者又はその者からその著作物の利用の承諾を得た者は、それぞれ前二項の権利を有する者又はその許諾を得た者とみなして、前二項の規定を適用する。
第四条 著作物は、発行され、又は第二十二条から第二十五条までに規定する権利を有する者若しくはその許諾を得た者によつて上演、演奏、上映、公衆送信、口述若しくは展示の方法で公衆に提示された場合(建築の著作物にあつては、第二十一条に規定する権利を有する者又はその許諾を得た者によつて建設された場合を含む。)において、公表されたものとする。
3 二次的著作物である翻訳物が、第二十八条の規定により第二十二条から第二十四条までに規定する権利と同一の権利を有する者若しくはその許諾を得た者によつて上演、演奏、上映、公衆送信若しくは口述の方法で公衆に提示され、又は第二十八条の規定により第二十三条第一項に規定する権利と同一の権利を有する者若しくはその許諾を得た者によつて送信可能化された場合には、その原著作物は、公表されたものとみなす。
5 著作物がこの法律による保護を受けるとしたならば第一項から第三項までの権利を有すべき者又はその者からその著作物の利用の承諾を得た者は、それぞれ第一項から第三項までの権利を有する者又はその許諾を得た者とみなして、これらの規定を適用する。
第四条の二 レコードは、その性質に応じ公衆の要求を満たすことができる相当程度の部数の複製物が、第九十六条に規定する権利を有する者又はその許諾(第百三条において準用する第六十三条第一項の規定による利用の許諾をいう。第四章第二節及び第三節において同じ。)を得た者によつて作成され、頒布された場合(第九十七条の二第一項又は第九十七条の三第一項に規定する権利を有する者の権利を害しない場合に限る。)において、発行されたものとする。
第二節 適用範囲 第七条 実演は、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受ける。
五 前各号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げる実演
イ 実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約(以下「実演家等保護条約」という。)の締約国において行われる実演
ロ 次条第三号に掲げるレコードに固定された実演
ハ 第九条第三号に掲げる放送において送信される実演(実演家の承諾を得て送信前に録音され、又は録画されているものを除く。)
第八条 レコードは、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受ける。
三 前二号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げるレコード
イ 実演家等保護条約の締約国の国民(当該締約国の法令に基づいて設立された法人及び当該締約国に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)をレコード製作者とするレコード
ロ レコードでこれに固定されている音が最初に実演家等保護条約の締約国において固定されたもの
四 前三号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げるレコード
イ 実演・レコード条約の締約国の国民(当該締約国の法令に基づいて設立された法人及び当該締約国に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)をレコード製作者とするレコード
ロ レコードでこれに固定されている音が最初に実演・レコード条約の締約国において固定されたもの
第二章 著作者の権利 第一節 著作物 3 第一項第九号に掲げる著作物に対するこの法律による保護は、その著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解法に及ばない。この場合において、これらの用語の意義は、次の各号に定めるところによる。
第十三条 次の各号のいずれかに該当する著作物は、この章の規定による権利の目的となることができない。
第二節 著作者 第十四条 著作物の原作品に、又は著作物の公衆への提供若しくは提示の際に、その氏名若しくは名称(以下「実名」という。)又はその雅号、筆名、略称その他実名に代えて用いられるもの(以下「変名」という。)として周知のものが著作者名として通常の方法により表示されている者は、その著作物の著作者と推定する。
第十五条 法人その他使用者(以下この条において「法人等」という。)の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成する著作物(プログラムの著作物を除く。)で、その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする。
第十六条 映画の著作物の著作者は、その映画の著作物において翻案され、又は複製された小説、脚本、音楽その他の著作物の著作者を除き、制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とする。ただし、前条の規定の適用がある場合は、この限りでない。
第三節 権利の内容 第一款 総則 第二款 著作者人格権 第十八条 著作者は、その著作物でまだ公表されていないもの(その同意を得ないで公表された著作物を含む。以下この条において同じ。)を公衆に提供し、又は提示する権利を有する。当該著作物を原著作物とする二次的著作物についても、同様とする。
3 著作者は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる行為について同意したものとみなす。
一 その著作物でまだ公表されていないものを行政機関(行政機関の保有する情報の公開に関する法律 (平成十一年法律第四十二号。以下「行政機関情報公開法」という。)第二条第一項 に規定する行政機関をいう。以下同じ。)に提供した場合(行政機関情報公開法第九条第一項 の規定による開示する旨の決定の時までに別段の意思表示をした場合を除く。) 行政機関情報公開法 の規定により行政機関の長が当該著作物を公衆に提供し、又は提示すること(当該著作物に係る歴史公文書等(公文書等の管理に関する法律 (平成二十一年法律第六十六号。以下「公文書管理法」という。)第二条第六項 に規定する歴史公文書等をいう。以下同じ。)が行政機関の長から公文書管理法第八条第一項 の規定により国立公文書館等(公文書管理法第二条第三項 に規定する国立公文書館等をいう。以下同じ。)に移管された場合(公文書管理法第十六条第一項 の規定による利用をさせる旨の決定の時までに当該著作物の著作者が別段の意思表示をした場合を除く。)にあつては、公文書管理法第十六条第一項 の規定により国立公文書館等の長(公文書管理法第十五条第一項 に規定する国立公文書館等の長をいう。以下同じ。)が当該著作物を公衆に提供し、又は提示することを含む。)。
二 その著作物でまだ公表されていないものを独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律 (平成十三年法律第百四十号。以下「独立行政法人等情報公開法」という。)第二条第一項 に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)に提供した場合(独立行政法人等情報公開法第九条第一項 の規定による開示する旨の決定の時までに別段の意思表示をした場合を除く。) 独立行政法人等情報公開法 の規定により当該独立行政法人等が当該著作物を公衆に提供し、又は提示すること(当該著作物に係る歴史公文書等が当該独立行政法人等から公文書管理法第十一条第四項 の規定により国立公文書館等に移管された場合(公文書管理法第十六条第一項 の規定による利用をさせる旨の決定の時までに当該著作物の著作者が別段の意思表示をした場合を除く。)にあつては、公文書管理法第十六条第一項 の規定により国立公文書館等の長が当該著作物を公衆に提供し、又は提示することを含む。)。
三 その著作物でまだ公表されていないものを地方公共団体又は地方独立行政法人に提供した場合(開示する旨の決定の時までに別段の意思表示をした場合を除く。) 情報公開条例(地方公共団体又は地方独立行政法人の保有する情報の公開を請求する住民等の権利について定める当該地方公共団体の条例をいう。以下同じ。)の規定により当該地方公共団体の機関又は地方独立行政法人が当該著作物を公衆に提供し、又は提示すること(当該著作物に係る歴史公文書等が当該地方公共団体又は地方独立行政法人から公文書管理条例(地方公共団体又は地方独立行政法人の保有する歴史公文書等の適切な保存及び利用について定める当該地方公共団体の条例をいう。以下同じ。)に基づき地方公文書館等(歴史公文書等の適切な保存及び利用を図る施設として公文書管理条例が定める施設をいう。以下同じ。)に移管された場合(公文書管理条例の規定(公文書管理法第十六条第一項 の規定に相当する規定に限る。以下この条において同じ。)による利用をさせる旨の決定の時までに当該著作物の著作者が別段の意思表示をした場合を除く。)にあつては、公文書管理条例の規定により地方公文書館等の長(地方公文書館等が地方公共団体の施設である場合にあつてはその属する地方公共団体の長をいい、地方公文書館等が地方独立行政法人の施設である場合にあつてはその施設を設置した地方独立行政法人をいう。以下同じ。)が当該著作物を公衆に提供し、又は提示することを含む。)。
四 その著作物でまだ公表されていないものを国立公文書館等に提供した場合(公文書管理法第十六条第一項 の規定による利用をさせる旨の決定の時までに別段の意思表示をした場合を除く。) 同項 の規定により国立公文書館等の長が当該著作物を公衆に提供し、又は提示すること。
4 第一項の規定は、次の各号のいずれかに該当するときは、適用しない。
一 行政機関情報公開法第五条 の規定により行政機関の長が同条第一号 ロ若しくはハ若しくは同条第二号 ただし書に規定する情報が記録されている著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、若しくは提示するとき、又は行政機関情報公開法第七条 の規定により行政機関の長が著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、若しくは提示するとき。
二 独立行政法人等情報公開法第五条 の規定により独立行政法人等が同条第一号 ロ若しくはハ若しくは同条第二号 ただし書に規定する情報が記録されている著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、若しくは提示するとき、又は独立行政法人等情報公開法第七条の規定により独立行政法人等が著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、若しくは提示するとき。
三 情報公開条例(行政機関情報公開法第十三条第二項 及び第三項 の規定に相当する規定を設けているものに限る。第五号において同じ。)の規定により地方公共団体の機関又は地方独立行政法人が著作物でまだ公表されていないもの(行政機関情報公開法第五条第一号ロ又は同条第二号 ただし書に規定する情報に相当する情報が記録されているものに限る。)を公衆に提供し、又は提示するとき。
四 情報公開条例の規定により地方公共団体の機関又は地方独立行政法人が著作物でまだ公表されていないもの(行政機関情報公開法第五条第一号 ハに規定する情報に相当する情報が記録されているものに限る。)を公衆に提供し、又は提示するとき。
五 情報公開条例の規定で行政機関情報公開法第七条 の規定に相当するものにより地方公共団体の機関又は地方独立行政法人が著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、又は提示するとき。
六 公文書管理法第十六条第一項 の規定により国立公文書館等の長が行政機関情報公開法第五条第一号 ロ若しくはハ若しくは同条第二号 ただし書に規定する情報又は独立行政法人等情報公開法第五条第一号 ロ若しくはハ若しくは同条第二号 ただし書に規定する情報が記録されている著作物でまだ公表されていないものを公衆に提供し、又は提示するとき。
七 公文書管理条例(公文書管理法第十八条第二項 及び第四項 の規定に相当する規定を設けているものに限る。)の規定により地方公文書館等の長が著作物でまだ公表されていないもの(行政機関情報公開法第五条第一号 ロ又は同条第二号 ただし書に規定する情報に相当する情報が記録されているものに限る。)を公衆に提供し、又は提示するとき。
八 公文書管理条例の規定により地方公文書館等の長が著作物でまだ公表されていないもの(行政機関情報公開法第五条第一号 ハに規定する情報に相当する情報が記録されているものに限る。)を公衆に提供し、又は提示するとき。
第十九条 著作者は、その著作物の原作品に、又はその著作物の公衆への提供若しくは提示に際し、その実名若しくは変名を著作者名として表示し、又は著作者名を表示しないこととする権利を有する。その著作物を原著作物とする二次的著作物の公衆への提供又は提示に際しての原著作物の著作者名の表示についても、同様とする。
4 第一項の規定は、次の各号のいずれかに該当するときは、適用しない。
一 行政機関情報公開法 、独立行政法人等情報公開法 又は情報公開条例の規定により行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人が著作物を公衆に提供し、又は提示する場合において、当該著作物につき既にその著作者が表示しているところに従つて著作者名を表示するとき。
二 行政機関情報公開法第六条第二項 の規定、独立行政法人等情報公開法第六条第二項 の規定又は情報公開条例の規定で行政機関情報公開法第六条第二項 の規定に相当するものにより行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人が著作物を公衆に提供し、又は提示する場合において、当該著作物の著作者名の表示を省略することとなるとき。
三 公文書管理法第十六条第一項 の規定又は公文書管理条例の規定(同項 の規定に相当する規定に限る。)により国立公文書館等の長又は地方公文書館等の長が著作物を公衆に提供し、又は提示する場合において、当該著作物につき既にその著作者が表示しているところに従つて著作者名を表示するとき。
2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
一 第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項又は第三十四条第一項の規定により著作物を利用する場合における用字又は用語の変更その他の改変で、学校教育の目的上やむを得ないと認められるもの
第三款 著作権に含まれる権利の種類 第二十六条の二 著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。以下この条において同じ。)をその原作品又は複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。以下この条において同じ。)の譲渡により公衆に提供する権利を専有する。
2 前項の規定は、著作物の原作品又は複製物で次の各号のいずれかに該当するものの譲渡による場合には、適用しない。
二 第六十七条第一項若しくは第六十九条の規定による裁定又は万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律 (昭和三十一年法律第八十六号)第五条第一項 の規定による許可を受けて公衆に譲渡された著作物の複製物
第二十六条の三 著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。)をその複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供する権利を専有する。
第四款 映画の著作物の著作権の帰属 第二十九条 映画の著作物(第十五条第一項、次項又は第三項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権は、その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは、当該映画製作者に帰属する。
2 専ら放送事業者が放送のための技術的手段として製作する映画の著作物(第十五条第一項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権のうち次に掲げる権利は、映画製作者としての当該放送事業者に帰属する。
3 専ら有線放送事業者が有線放送のための技術的手段として製作する映画の著作物(第十五条第一項の規定の適用を受けるものを除く。)の著作権のうち次に掲げる権利は、映画製作者としての当該有線放送事業者に帰属する。
第五款 著作権の制限 第三十条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
二 技術的保護手段の回避(第二条第一項第二十号に規定する信号の除去若しくは改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うこと又は同号に規定する特定の変換を必要とするよう変換された著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像の復元(著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合
2 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
第三十条の二 写真の撮影、録音又は録画(以下この項において「写真の撮影等」という。)の方法によつて著作物を創作するに当たつて、当該著作物(以下この条において「写真等著作物」という。)に係る写真の撮影等の対象とする事物又は音から分離することが困難であるため付随して対象となる事物又は音に係る他の著作物(当該写真等著作物における軽微な構成部分となるものに限る。以下この条において「付随対象著作物」という。)は、当該創作に伴つて複製又は翻案することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該複製又は翻案の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2 前項の規定により複製又は翻案された付随対象著作物は、同項に規定する写真等著作物の利用に伴つて利用することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
第三十条の三 著作権者の許諾を得て、又は第六十七条第一項、第六十八条第一項若しくは第六十九条の規定による裁定を受けて著作物を利用しようとする者は、これらの利用についての検討の過程(当該許諾を得、又は当該裁定を受ける過程を含む。)における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
第三十一条 国立国会図書館及び図書、記録その他の資料を公衆の利用に供することを目的とする図書館その他の施設で政令で定めるもの(以下この項及び第三項において「図書館等」という。)においては、次に掲げる場合には、その営利を目的としない事業として、図書館等の図書、記録その他の資料(以下この条において「図書館資料」という。)を用いて著作物を複製することができる。
2 前項各号に掲げる場合のほか、国立国会図書館においては、図書館資料の原本を公衆の利用に供することによるその滅失、損傷若しくは汚損を避けるために当該原本に代えて公衆の利用に供するため、又は絶版等資料に係る著作物を次項の規定により自動公衆送信(送信可能化を含む。同項において同じ。)に用いるため、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第三十三条の二第四項において同じ。)を作成する場合には、必要と認められる限度において、当該図書館資料に係る著作物を記録媒体に記録することができる。
3 国立国会図書館は、絶版等資料に係る著作物について、図書館等において公衆に提示することを目的とする場合には、前項の規定により記録媒体に記録された当該著作物の複製物を用いて自動公衆送信を行うことができる。この場合において、当該図書館等においては、その営利を目的としない事業として、当該図書館等の利用者の求めに応じ、その調査研究の用に供するために、自動公衆送信される当該著作物の一部分の複製物を作成し、当該複製物を一人につき一部提供することができる。
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
2 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。
第三十三条 公表された著作物は、学校教育の目的上必要と認められる限度において、教科用図書(小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校その他これらに準ずる学校における教育の用に供される児童用又は生徒用の図書であつて、文部科学大臣の検定を経たもの又は文部科学省が著作の名義を有するものをいう。以下同じ。)に掲載することができる。
2 前項の規定により著作物を教科用図書に掲載する者は、その旨を著作者に通知するとともに、同項の規定の趣旨、著作物の種類及び用途、通常の使用料の額その他の事情を考慮して文化庁長官が毎年定める額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
4 前三項の規定は、高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)の通信教育用学習図書及び教科用図書に係る教師用指導書(当該教科用図書を発行する者の発行に係るものに限る。)への著作物の掲載について準用する。
第三十三条の二 教科用図書に掲載された著作物は、視覚障害、発達障害その他の障害により教科用図書に掲載された著作物を使用することが困難な児童又は生徒の学習の用に供するため、当該教科用図書に用いられている文字、図形等の拡大その他の当該児童又は生徒が当該著作物を使用するために必要な方式により複製することができる。
2 前項の規定により複製する教科用の図書その他の複製物(点字により複製するものを除き、当該教科用図書に掲載された著作物の全部又は相当部分を複製するものに限る。以下この項において「教科用拡大図書等」という。)を作成しようとする者は、あらかじめ当該教科用図書を発行する者にその旨を通知するとともに、営利を目的として当該教科用拡大図書等を頒布する場合にあつては、前条第二項に規定する補償金の額に準じて文化庁長官が毎年定める額の補償金を当該著作物の著作権者に支払わなければならない。
4 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律 (平成二十年法律第八十一号)第五条第一項 又は第二項 の規定により教科用図書に掲載された著作物に係る電磁的記録の提供を行う者は、その提供のために必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができる。
第三十四条 公表された著作物は、学校教育の目的上必要と認められる限度において、学校教育に関する法令の定める教育課程の基準に準拠した学校向けの放送番組又は有線放送番組において放送し、若しくは有線放送し、又は当該放送を受信して同時に専ら当該放送に係る放送対象地域(放送法 (昭和二十五年法律第百三十二号)第九十一条第二項第二号 に規定する放送対象地域をいい、これが定められていない放送にあつては、電波法 (昭和二十五年法律第百三十一号)第十四条第三項第二号 に規定する放送区域をいう。以下同じ。)において受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものを含む。)を行い、及び当該放送番組用又は有線放送番組用の教材に掲載することができる。
第三十五条 学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2 公表された著作物については、前項の教育機関における授業の過程において、当該授業を直接受ける者に対して当該著作物をその原作品若しくは複製物を提供し、若しくは提示して利用する場合又は当該著作物を第三十八条第一項の規定により上演し、演奏し、上映し、若しくは口述して利用する場合には、当該授業が行われる場所以外の場所において当該授業を同時に受ける者に対して公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
第三十六条 公表された著作物については、入学試験その他人の学識技能に関する試験又は検定の目的上必要と認められる限度において、当該試験又は検定の問題として複製し、又は公衆送信(放送又は有線放送を除き、自動公衆送信の場合にあつては送信可能化を含む。次項において同じ。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2 公表された著作物については、電子計算機を用いて点字を処理する方式により、記録媒体に記録し、又は公衆送信(放送又は有線放送を除き、自動公衆送信の場合にあつては送信可能化を含む。)を行うことができる。
3 視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のある者(以下この項及び第百二条第四項において「視覚障害者等」という。)の福祉に関する事業を行う者で政令で定めるものは、公表された著作物であつて、視覚によりその表現が認識される方式(視覚及び他の知覚により認識される方式を含む。)により公衆に提供され、又は提示されているもの(当該著作物以外の著作物で、当該著作物において複製されているものその他当該著作物と一体として公衆に提供され、又は提示されているものを含む。以下この項及び同条第四項において「視覚著作物」という。)について、専ら視覚障害者等で当該方式によつては当該視覚著作物を利用することが困難な者の用に供するために必要と認められる限度において、当該視覚著作物に係る文字を音声にすることその他当該視覚障害者等が利用するために必要な方式により、複製し、又は自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該視覚著作物について、著作権者又はその許諾を得た者若しくは第七十九条の出版権の設定を受けた者により、当該方式による公衆への提供又は提示が行われている場合は、この限りでない。
第三十七条の二 聴覚障害者その他聴覚による表現の認識に障害のある者(以下この条及び次条第五項において「聴覚障害者等」という。)の福祉に関する事業を行う者で次の各号に掲げる利用の区分に応じて政令で定めるものは、公表された著作物であつて、聴覚によりその表現が認識される方式(聴覚及び他の知覚により認識される方式を含む。)により公衆に提供され、又は提示されているもの(当該著作物以外の著作物で、当該著作物において複製されているものその他当該著作物と一体として公衆に提供され、又は提示されているものを含む。以下この条において「聴覚著作物」という。)について、専ら聴覚障害者等で当該方式によつては当該聴覚著作物を利用することが困難な者の用に供するために必要と認められる限度において、それぞれ当該各号に掲げる利用を行うことができる。ただし、当該聴覚著作物について、著作権者又はその許諾を得た者若しくは第七十九条の出版権の設定を受けた者により、当該聴覚障害者等が利用するために必要な方式による公衆への提供又は提示が行われている場合は、この限りでない。
第三十八条 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。
2 放送される著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、有線放送し、又は専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものを含む。)を行うことができる。
3 放送され、又は有線放送される著作物(放送される著作物が自動公衆送信される場合の当該著作物を含む。)は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、受信装置を用いて公に伝達することができる。通常の家庭用受信装置を用いてする場合も、同様とする。
4 公表された著作物(映画の著作物を除く。)は、営利を目的とせず、かつ、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供することができる。
5 映画フィルムその他の視聴覚資料を公衆の利用に供することを目的とする視聴覚教育施設その他の施設(営利を目的として設置されているものを除く。)で政令で定めるもの及び聴覚障害者等の福祉に関する事業を行う者で前条の政令で定めるもの(同条第二号に係るものに限り、営利を目的として当該事業を行うものを除く。)は、公表された映画の著作物を、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物の貸与により頒布することができる。この場合において、当該頒布を行う者は、当該映画の著作物又は当該映画の著作物において複製されている著作物につき第二十六条に規定する権利を有する者(第二十八条の規定により第二十六条に規定する権利と同一の権利を有する者を含む。)に相当な額の補償金を支払わなければならない。
第三十九条 新聞紙又は雑誌に掲載して発行された政治上、経済上又は社会上の時事問題に関する論説(学術的な性質を有するものを除く。)は、他の新聞紙若しくは雑誌に転載し、又は放送し、若しくは有線放送し、若しくは当該放送を受信して同時に専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものを含む。)を行うことができる。ただし、これらの利用を禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。
第四十条 公開して行われた政治上の演説又は陳述及び裁判手続(行政庁の行う審判その他裁判に準ずる手続を含む。第四十二条第一項において同じ。)における公開の陳述は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。
2 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人において行われた公開の演説又は陳述は、前項の規定によるものを除き、報道の目的上正当と認められる場合には、新聞紙若しくは雑誌に掲載し、又は放送し、若しくは有線放送し、若しくは当該放送を受信して同時に専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものを含む。)を行うことができる。
第四十一条 写真、映画、放送その他の方法によつて時事の事件を報道する場合には、当該事件を構成し、又は当該事件の過程において見られ、若しくは聞かれる著作物は、報道の目的上正当な範囲内において、複製し、及び当該事件の報道に伴つて利用することができる。
第四十二条 著作物は、裁判手続のために必要と認められる場合及び立法又は行政の目的のために内部資料として必要と認められる場合には、その必要と認められる限度において、複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2 次に掲げる手続のために必要と認められる場合についても、前項と同様とする。
一 行政庁の行う特許、意匠若しくは商標に関する審査、実用新案に関する技術的な評価又は国際出願(特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律 (昭和五十三年法律第三十号)第二条 に規定する国際出願をいう。)に関する国際調査若しくは国際予備審査に関する手続
(行政機関情報公開法 等による開示のための利用)
第四十二条の二 行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人は、行政機関情報公開法 、独立行政法人等情報公開法 又は情報公開条例の規定により著作物を公衆に提供し、又は提示することを目的とする場合には、それぞれ行政機関情報公開法第十四条第一項 (同項 の規定に基づく政令の規定を含む。)に規定する方法、独立行政法人等情報公開法第十五条第一項 に規定する方法(同項 の規定に基づき当該独立行政法人等が定める方法(行政機関情報公開法第十四条第一項 の規定に基づく政令で定める方法以外のものを除く。)を含む。)又は情報公開条例で定める方法(行政機関情報公開法第十四条第一項 (同項 の規定に基づく政令の規定を含む。)に規定する方法以外のものを除く。)により開示するために必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができる。
(公文書管理法 等による保存等のための利用)
第四十二条の三 国立公文書館等の長又は地方公文書館等の長は、公文書管理法第十五条第一項 の規定又は公文書管理条例の規定(同項 の規定に相当する規定に限る。)により歴史公文書等を保存することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、当該歴史公文書等に係る著作物を複製することができる。
2 国立公文書館等の長又は地方公文書館等の長は、公文書管理法第十六条第一項 の規定又は公文書管理条例の規定(同項 の規定に相当する規定に限る。)により著作物を公衆に提供し、又は提示することを目的とする場合には、それぞれ公文書管理法第十九条 (同条 の規定に基づく政令の規定を含む。以下この項において同じ。)に規定する方法又は公文書管理条例で定める方法(同条 に規定する方法以外のものを除く。)により利用をさせるために必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができる。
(国立国会図書館法 によるインターネット資料及びオンライン資料の収集のための複製)
第四十二条の四 国立国会図書館の館長は、国立国会図書館法 (昭和二十三年法律第五号)第二十五条の三第一項 の規定により同項 に規定するインターネット資料(以下この条において「インターネット資料」という。)又は同法第二十五条の四第三項 の規定により同項 に規定するオンライン資料を収集するために必要と認められる限度において、当該インターネット資料又は当該オンライン資料に係る著作物を国立国会図書館の使用に係る記録媒体に記録することができる。
2 次の各号に掲げる者は、当該各号に掲げる資料を提供するために必要と認められる限度において、当該各号に掲げる資料に係る著作物を複製することができる。
一 国立国会図書館法第二十四条 及び第二十四条の二 に規定する者 同法第二十五条の三第三項 の求めに応じ提供するインターネット資料
二 国立国会図書館法第二十四条 及び第二十四条の二 に規定する者以外の者 同法第二十五条の四第一項 の規定により提供する同項 に規定するオンライン資料
第四十四条 放送事業者は、第二十三条第一項に規定する権利を害することなく放送することができる著作物を、自己の放送のために、自己の手段又は当該著作物を同じく放送することができる他の放送事業者の手段により、一時的に録音し、又は録画することができる。
2 有線放送事業者は、第二十三条第一項に規定する権利を害することなく有線放送することができる著作物を、自己の有線放送(放送を受信して行うものを除く。)のために、自己の手段により、一時的に録音し、又は録画することができる。
3 前二項の規定により作成された録音物又は録画物は、録音又は録画の後六月(その期間内に当該録音物又は録画物を用いてする放送又は有線放送があつたときは、その放送又は有線放送の後六月)を超えて保存することができない。ただし、政令で定めるところにより公的な記録保存所において保存する場合は、この限りでない。
第四十七条 美術の著作物又は写真の著作物の原作品により、第二十五条に規定する権利を害することなく、これらの著作物を公に展示する者は、観覧者のためにこれらの著作物の解説又は紹介をすることを目的とする小冊子にこれらの著作物を掲載することができる。
第四十七条の二 美術の著作物又は写真の著作物の原作品又は複製物の所有者その他のこれらの譲渡又は貸与の権原を有する者が、第二十六条の二第一項又は第二十六条の三に規定する権利を害することなく、その原作品又は複製物を譲渡し、又は貸与しようとする場合には、当該権原を有する者又はその委託を受けた者は、その申出の用に供するため、これらの著作物について、複製又は公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)(当該複製により作成される複製物を用いて行うこれらの著作物の複製又は当該公衆送信を受信して行うこれらの著作物の複製を防止し、又は抑止するための措置その他の著作権者の利益を不当に害しないための措置として政令で定める措置を講じて行うものに限る。)を行うことができる。
第四十七条の三 プログラムの著作物の複製物の所有者は、自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該著作物の複製又は翻案(これにより創作した二次的著作物の複製を含む。)をすることができる。ただし、当該利用に係る複製物の使用につき、第百十三条第二項の規定が適用される場合は、この限りでない。
2 前項の複製物の所有者が当該複製物(同項の規定により作成された複製物を含む。)のいずれかについて滅失以外の事由により所有権を有しなくなつた後には、その者は、当該著作権者の別段の意思表示がない限り、その他の複製物を保存してはならない。
第四十七条の四 記録媒体内蔵複製機器(複製の機能を有する機器であつて、その複製を機器に内蔵する記録媒体(以下この条において「内蔵記録媒体」という。)に記録して行うものをいう。次項において同じ。)の保守又は修理を行う場合には、その内蔵記録媒体に記録されている著作物は、必要と認められる限度において、当該内蔵記録媒体以外の記録媒体に一時的に記録し、及び当該保守又は修理の後に、当該内蔵記録媒体に記録することができる。
2 記録媒体内蔵複製機器に製造上の欠陥又は販売に至るまでの過程において生じた故障があるためこれを同種の機器と交換する場合には、その内蔵記録媒体に記録されている著作物は、必要と認められる限度において、当該内蔵記録媒体以外の記録媒体に一時的に記録し、及び当該同種の機器の内蔵記録媒体に記録することができる。
第四十七条の五 自動公衆送信装置等(自動公衆送信装置及び特定送信装置(電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち特定送信(自動公衆送信以外の無線通信又は有線電気通信の送信で政令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)の用に供する部分(第一号において「特定送信用記録媒体」という。)に記録され、又は当該装置に入力される情報の特定送信をする機能を有する装置をいう。)をいう。以下この条において同じ。)を他人の自動公衆送信等(自動公衆送信及び特定送信をいう。以下この条において同じ。)の用に供することを業として行う者は、次の各号に掲げる目的上必要と認められる限度において、当該自動公衆送信装置等により送信可能化等(送信可能化及び特定送信をし得るようにするための行為で政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)がされた著作物を、当該各号に定める記録媒体に記録することができる。
2 自動公衆送信装置等を他人の自動公衆送信等の用に供することを業として行う者は、送信可能化等がされた著作物(当該自動公衆送信装置等により送信可能化等がされたものを除く。)の自動公衆送信等を中継するための送信を行う場合には、当該送信後に行われる当該著作物の自動公衆送信等を中継するための送信を効率的に行うために必要と認められる限度において、当該著作物を当該自動公衆送信装置等の記録媒体のうち当該送信の用に供する部分に記録することができる。
3 次の各号に掲げる者は、当該各号に定めるときは、その後は、当該各号に規定する規定の適用を受けて作成された著作物の複製物を保存してはならない。
第四十七条の六 公衆からの求めに応じ、送信可能化された情報に係る送信元識別符号(自動公衆送信の送信元を識別するための文字、番号、記号その他の符号をいう。以下この条において同じ。)を検索し、及びその結果を提供することを業として行う者(当該事業の一部を行う者を含み、送信可能化された情報の収集、整理及び提供を政令で定める基準に従つて行う者に限る。)は、当該検索及びその結果の提供を行うために必要と認められる限度において、送信可能化された著作物(当該著作物に係る自動公衆送信について受信者を識別するための情報の入力を求めることその他の受信を制限するための手段が講じられている場合にあつては、当該自動公衆送信の受信について当該手段を講じた者の承諾を得たものに限る。)について、記録媒体への記録又は翻案(これにより創作した二次的著作物の記録を含む。)を行い、及び公衆からの求めに応じ、当該求めに関する送信可能化された情報に係る送信元識別符号の提供と併せて、当該記録媒体に記録された当該著作物の複製物(当該著作物に係る当該二次的著作物の複製物を含む。以下この条において「検索結果提供用記録」という。)のうち当該送信元識別符号に係るものを用いて自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該検索結果提供用記録に係る著作物に係る送信可能化が著作権を侵害するものであること(国外で行われた送信可能化にあつては、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものであること)を知つたときは、その後は、当該検索結果提供用記録を用いた自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行つてはならない。
第四十七条の七 著作物は、電子計算機による情報解析(多数の著作物その他の大量の情報から、当該情報を構成する言語、音、影像その他の要素に係る情報を抽出し、比較、分類その他の統計的な解析を行うことをいう。以下この条において同じ。)を行うことを目的とする場合には、必要と認められる限度において、記録媒体への記録又は翻案(これにより創作した二次的著作物の記録を含む。)を行うことができる。ただし、情報解析を行う者の用に供するために作成されたデータベースの著作物については、この限りでない。
第四十七条の八 電子計算機において、著作物を当該著作物の複製物を用いて利用する場合又は無線通信若しくは有線電気通信の送信がされる著作物を当該送信を受信して利用する場合(これらの利用又は当該複製物の使用が著作権を侵害しない場合に限る。)には、当該著作物は、これらの利用のための当該電子計算機による情報処理の過程において、当該情報処理を円滑かつ効率的に行うために必要と認められる限度で、当該電子計算機の記録媒体に記録することができる。
第四十七条の九 著作物は、情報通信の技術を利用する方法により情報を提供する場合であつて、当該提供を円滑かつ効率的に行うための準備に必要な電子計算機による情報処理を行うときは、その必要と認められる限度において、記録媒体への記録又は翻案(これにより創作した二次的著作物の記録を含む。)を行うことができる。
第四十七条の十 第三十一条第一項(第一号に係る部分に限る。以下この条において同じ。)若しくは第三項後段、第三十二条、第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項若しくは第四項、第三十四条第一項、第三十五条第一項、第三十六条第一項、第三十七条、第三十七条の二(第二号を除く。以下この条において同じ。)、第三十九条第一項、第四十条第一項若しくは第二項、第四十一条から第四十二条の二まで、第四十二条の三第二項又は第四十六条から第四十七条の二までの規定により複製することができる著作物は、これらの規定の適用を受けて作成された複製物(第三十一条第一項若しくは第三項後段、第三十五条第一項、第三十六条第一項又は第四十二条の規定に係る場合にあつては、映画の著作物の複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を含む。以下この条において同じ。)を除く。)の譲渡により公衆に提供することができる。ただし、第三十一条第一項若しくは第三項後段、第三十三条の二第一項若しくは第四項、第三十五条第一項、第三十七条第三項、第三十七条の二、第四十一条から第四十二条の二まで、第四十二条の三第二項又は第四十七条の二の規定の適用を受けて作成された著作物の複製物(第三十一条第一項若しくは第三項後段、第三十五条第一項又は第四十二条の規定に係る場合にあつては、映画の著作物の複製物を除く。)を、第三十一条第一項若しくは第三項後段、第三十三条の二第一項若しくは第四項、第三十五条第一項、第三十七条第三項、第三十七条の二、第四十一条から第四十二条の二まで、第四十二条の三第二項又は第四十七条の二に定める目的以外の目的のために公衆に譲渡する場合は、この限りでない。
第四十九条 次に掲げる者は、第二十一条の複製を行つたものとみなす。
一 第三十条第一項、第三十条の三、第三十一条第一項第一号若しくは第三項後段、第三十三条の二第一項若しくは第四項、第三十五条第一項、第三十七条第三項、第三十七条の二本文(同条第二号に係る場合にあつては、同号。次項第一号において同じ。)、第四十一条から第四十二条の三まで、第四十二条の四第二項、第四十四条第一項若しくは第二項、第四十七条の二又は第四十七条の六に定める目的以外の目的のために、これらの規定の適用を受けて作成された著作物の複製物(次項第四号の複製物に該当するものを除く。)を頒布し、又は当該複製物によつて当該著作物を公衆に提示した者
三 第四十七条の三第一項の規定の適用を受けて作成された著作物の複製物(次項第二号の複製物に該当するものを除く。)若しくは第四十七条の四第一項若しくは第二項の規定の適用を受けて同条第一項若しくは第二項に規定する内蔵記録媒体以外の記録媒体に一時的に記録された著作物の複製物を頒布し、又はこれらの複製物によつてこれらの著作物を公衆に提示した者
五 第三十条の四、第四十七条の五第一項若しくは第二項、第四十七条の七又は第四十七条の九に定める目的以外の目的のために、これらの規定の適用を受けて作成された著作物の複製物(次項第六号の複製物に該当するものを除く。)を用いて当該著作物を利用した者
2 次に掲げる者は、当該二次的著作物の原著作物につき第二十七条の翻訳、編曲、変形又は翻案を行つたものとみなす。
第四節 保護期間 第五十二条 無名又は変名の著作物の著作権は、その著作物の公表後五十年を経過するまでの間、存続する。ただし、その存続期間の満了前にその著作者の死後五十年を経過していると認められる無名又は変名の著作物の著作権は、その著作者の死後五十年を経過したと認められる時において、消滅したものとする。
3 第十五条第二項の規定により法人その他の団体が著作者である著作物の著作権の存続期間に関しては、第一項の著作物に該当する著作物以外の著作物についても、当該団体が著作の名義を有するものとみなして同項の規定を適用する。
第五十六条 第五十二条第一項、第五十三条第一項及び第五十四条第一項の公表の時は、冊、号又は回を追つて公表する著作物については、毎冊、毎号又は毎回の公表の時によるものとし、一部分ずつを逐次公表して完成する著作物については、最終部分の公表の時によるものとする。
第五十七条 第五十一条第二項、第五十二条第一項、第五十三条第一項又は第五十四条第一項の場合において、著作者の死後五十年、著作物の公表後五十年若しくは創作後五十年又は著作物の公表後七十年若しくは創作後七十年の期間の終期を計算するときは、著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算する。
第五十八条 文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約により創設された国際同盟の加盟国、著作権に関する世界知的所有権機関条約の締約国又は世界貿易機関の加盟国である外国をそれぞれ文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約、著作権に関する世界知的所有権機関条約又は世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の規定に基づいて本国とする著作物(第六条第一号に該当するものを除く。)で、その本国において定められる著作権の存続期間が第五十一条から第五十四条までに定める著作権の存続期間より短いものについては、その本国において定められる著作権の存続期間による。
第五節 著作者人格権の一身専属性等 第六十条 著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。
第六節 著作権の譲渡及び消滅 第六十二条 著作権は、次に掲げる場合には、消滅する。
二 著作権者である法人が解散した場合において、その著作権が一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第二百三十九条第三項 (残余財産の国庫への帰属)その他これに準ずる法律の規定により国庫に帰属すべきこととなるとき。
第七節 権利の行使 5 著作物の送信可能化について第一項の許諾を得た者が、その許諾に係る利用方法及び条件(送信可能化の回数又は送信可能化に用いる自動公衆送信装置に係るものを除く。)の範囲内において反復して又は他の自動公衆送信装置を用いて行う当該著作物の送信可能化については、第二十三条第一項の規定は、適用しない。
第六十五条 共同著作物の著作権その他共有に係る著作権(以下この条において「共有著作権」という。)については、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又は質権の目的とすることができない。
2 著作権を目的とする質権は、当該著作権の譲渡又は当該著作権に係る著作物の利用につき著作権者が受けるべき金銭その他の物(出版権の設定の対価を含む。)に対しても、行なうことができる。ただし、これらの支払又は引渡し前に、これらを受ける権利を差し押えることを必要とする。
第八節 裁定による著作物の利用 第六十七条 公表された著作物又は相当期間にわたり公衆に提供され、若しくは提示されている事実が明らかである著作物は、著作権者の不明その他の理由により相当な努力を払つてもその著作権者と連絡することができない場合として政令で定める場合は、文化庁長官の裁定を受け、かつ、通常の使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者のために供託して、その裁定に係る利用方法により利用することができる。
2 前項の裁定を受けようとする者は、著作物の利用方法その他政令で定める事項を記載した申請書に、著作権者と連絡することができないことを疎明する資料その他政令で定める資料を添えて、これを文化庁長官に提出しなければならない。
第六十七条の二 前条第一項の裁定(以下この条において単に「裁定」という。)の申請をした者は、当該申請に係る著作物の利用方法を勘案して文化庁長官が定める額の担保金を供託した場合には、裁定又は裁定をしない処分を受けるまでの間(裁定又は裁定をしない処分を受けるまでの間に著作権者と連絡をすることができるに至つたときは、当該連絡をすることができるに至つた時までの間)、当該申請に係る利用方法と同一の方法により、当該申請に係る著作物を利用することができる。ただし、当該著作物の著作者が当該著作物の出版その他の利用を廃絶しようとしていることが明らかであるときは、この限りでない。
3 第一項の規定により著作物を利用する者(以下「申請中利用者」という。)が裁定を受けたときは、前条第一項の規定にかかわらず、同項の補償金のうち第一項の規定により供託された担保金の額に相当する額(当該担保金の額が当該補償金の額を超えるときは、当該額)については、同条第一項の規定による供託を要しない。
4 申請中利用者は、裁定をしない処分を受けたとき(当該処分を受けるまでの間に著作権者と連絡をすることができるに至つた場合を除く。)は、当該処分を受けた時までの間における第一項の規定による著作物の利用に係る使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者のために供託しなければならない。この場合において、同項の規定により供託された担保金の額のうち当該補償金の額に相当する額(当該補償金の額が当該担保金の額を超えるときは、当該額)については、当該補償金を供託したものとみなす。
5 申請中利用者は、裁定又は裁定をしない処分を受けるまでの間に著作権者と連絡をすることができるに至つたときは、当該連絡をすることができるに至つた時までの間における第一項の規定による著作物の利用に係る使用料の額に相当する額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
7 第一項の規定により担保金を供託した者は、当該担保金の額が前項の規定により著作権者が弁済を受けることができる額を超えることとなつたときは、政令で定めるところにより、その全部又は一部を取り戻すことができる。
第六十八条 公表された著作物を放送しようとする放送事業者は、その著作権者に対し放送の許諾につき協議を求めたがその協議が成立せず、又はその協議をすることができないときは、文化庁長官の裁定を受け、かつ、通常の使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者に支払つて、その著作物を放送することができる。
2 前項の規定により放送される著作物は、有線放送し、専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものを含む。)を行い、又は受信装置を用いて公に伝達することができる。この場合において、当該有線放送、自動公衆送信又は伝達を行う者は、第三十八条第二項及び第三項の規定の適用がある場合を除き、通常の使用料の額に相当する額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
第六十九条 商業用レコードが最初に国内において販売され、かつ、その最初の販売の日から三年を経過した場合において、当該商業用レコードに著作権者の許諾を得て録音されている音楽の著作物を録音して他の商業用レコードを製作しようとする者は、その著作権者に対し録音又は譲渡による公衆への提供の許諾につき協議を求めたが、その協議が成立せず、又はその協議をすることができないときは、文化庁長官の裁定を受け、かつ、通常の使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者に支払つて、当該録音又は譲渡による公衆への提供をすることができる。
2 前項の規定は、同項の規定により手数料を納付すべき者が国又は独立行政法人のうち業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるもの(第七十八条第六項及び第百七条第二項において「国等」という。)であるときは、適用しない。
5 文化庁長官は、前項の裁定をしない処分をしようとするとき(第七項の規定により裁定をしない処分をする場合を除く。)は、あらかじめ申請者にその理由を通知し、弁明及び有利な証拠の提出の機会を与えなければならないものとし、当該裁定をしない処分をしたときは、理由を付した書面をもつて申請者にその旨を通知しなければならない。
第九節 補償金等 第七十一条 文化庁長官は、第三十三条第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第二項、第六十七条第一項、第六十七条の二第四項、第六十八条第一項又は第六十九条の補償金の額を定める場合には、文化審議会に諮問しなければならない。
第七十二条 第六十七条第一項、第六十七条の二第四項、第六十八条第一項又は第六十九条の規定に基づき定められた補償金の額について不服がある当事者は、これらの規定による裁定(第六十七条の二第四項に係る場合にあつては、第六十七条第一項の裁定をしない処分)があつたことを知つた日から六月以内に、訴えを提起してその額の増減を求めることができる。
第七十三条 第六十七条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条の裁定又は裁定をしない処分についての行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による異議申立てにおいては、その裁定又は裁定をしない処分に係る補償金の額についての不服をその裁定又は裁定をしない処分についての不服の理由とすることができない。ただし、第六十七条第一項の裁定又は裁定をしない処分を受けた者が著作権者の不明その他これに準ずる理由により前条第一項の訴えを提起することができない場合は、この限りでない。
第七十四条 第三十三条第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第二項、第六十八条第一項又は第六十九条の補償金を支払うべき者は、次に掲げる場合には、その補償金の支払に代えてその補償金を供託しなければならない。
3 第六十七条第一項、第六十七条の二第四項若しくは前二項の規定による補償金の供託又は同条第一項の規定による担保金の供託は、著作権者が国内に住所又は居所で知れているものを有する場合にあつては当該住所又は居所の最寄りの供託所に、その他の場合にあつては供託をする者の住所又は居所の最寄りの供託所に、それぞれするものとする。
第十節 登録 2 著作権登録原簿は、政令で定めるところにより、その全部又は一部を磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。第四項において同じ。)をもつて調製することができる。
4 何人も、文化庁長官に対し、著作権登録原簿の謄本若しくは抄本若しくはその附属書類の写しの交付、著作権登録原簿若しくはその附属書類の閲覧又は著作権登録原簿のうち磁気ディスクをもつて調製した部分に記録されている事項を記載した書類の交付を請求することができる。
8 著作権登録原簿及びその附属書類については、行政機関情報公開法 の規定は、適用しない。
9 著作権登録原簿及びその附属書類に記録されている保有個人情報(行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律 (平成十五年法律第五十八号)第二条第三項 に規定する保有個人情報をいう。)については、同法第四章 の規定は、適用しない。
第三章 出版権 2 出版権の存続期間中に当該著作物の著作者が死亡したとき、又は、設定行為に別段の定めがある場合を除き、出版権の設定後最初の出版があつた日から三年を経過したときは、複製権者は、前項の規定にかかわらず、当該著作物を全集その他の編集物(その著作者の著作物のみを編集したものに限る。)に収録して複製することができる。
2 出版権者が第八十一条第二号の義務に違反した場合において、複製権者が三月以上の期間を定めてその履行を催告したにもかかわらず、その期間内にその履行がされないときは、複製権者は、出版権者に通知してその出版権を消滅させることができる。
3 複製権者である著作者は、その著作物の内容が自己の確信に適合しなくなつたときは、その著作物の出版を廃絶するために、出版権者に通知してその出版権を消滅させることができる。ただし、当該廃絶により出版権者に通常生ずべき損害をあらかじめ賠償しない場合は、この限りでない。
第八十六条 第三十条第一項(第三号を除く。次項において同じ。)、第三十条の二第二項、第三十条の三、第三十一条第一項及び第三項後段、第三十二条、第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項、第三十四条第一項、第三十五条第一項、第三十六条第一項、第三十七条第一項及び第三項、第三十七条の二、第三十九条第一項、第四十条第一項及び第二項、第四十一条から第四十二条の二まで、第四十二条の三第二項並びに第四十六条から第四十七条の二までの規定は、出版権の目的となつている著作物の複製について準用する。この場合において、第三十条の二第二項、第三十条の三、第三十五条第一項、第四十二条第一項及び第四十七条の二中「著作権者」とあるのは、「出版権者」と読み替えるものとする。
2 前項において準用する第三十条第一項、第三十条の三、第三十一条第一項第一号若しくは第三項後段、第三十三条の二第一項、第三十五条第一項、第三十七条第三項、第三十七条の二本文(同条第二号に係る場合にあつては、同号)、第四十一条から第四十二条の二まで、第四十二条の三第二項又は第四十七条の二に定める目的以外の目的のために、これらの規定の適用を受けて作成された著作物の複製物を頒布し、又は当該複製物によつて当該著作物を公衆に提示した者は、第八十条第一項の複製を行つたものとみなす。
2 第七十八条(第三項を除く。)の規定は、前項の登録について準用する。この場合において、同条第一項、第二項、第四項、第八項及び第九項中「著作権登録原簿」とあるのは、「出版権登録原簿」と読み替えるものとする。
第四章 著作隣接権 第一節 総則 第八十九条 実演家は、第九十条の二第一項及び第九十条の三第一項に規定する権利(以下「実演家人格権」という。)並びに第九十一条第一項、第九十二条第一項、第九十二条の二第一項、第九十五条の二第一項及び第九十五条の三第一項に規定する権利並びに第九十四条の二及び第九十五条の三第三項に規定する報酬並びに第九十五条第一項に規定する二次使用料を受ける権利を享有する。
2 レコード製作者は、第九十六条、第九十六条の二、第九十七条の二第一項及び第九十七条の三第一項に規定する権利並びに第九十七条第一項に規定する二次使用料及び第九十七条の三第三項に規定する報酬を受ける権利を享有する。
第二節 実演家の権利 3 実演家名の表示は、実演の利用の目的及び態様に照らし実演家がその実演の実演家であることを主張する利益を害するおそれがないと認められるとき又は公正な慣行に反しないと認められるときは、省略することができる。
4 第一項の規定は、次の各号のいずれかに該当するときは、適用しない。
一 行政機関情報公開法 、独立行政法人等情報公開法 又は情報公開条例の規定により行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人が実演を公衆に提供し、又は提示する場合において、当該実演につき既にその実演家が表示しているところに従つて実演家名を表示するとき。
二 行政機関情報公開法第六条第二項 の規定、独立行政法人等情報公開法第六条第二項 の規定又は情報公開条例の規定で行政機関情報公開法第六条第二項 の規定に相当するものにより行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人が実演を公衆に提供し、又は提示する場合において、当該実演の実演家名の表示を省略することとなるとき。
三 公文書管理法第十六条第一項 の規定又は公文書管理条例の規定(同項 の規定に相当する規定に限る。)により国立公文書館等の長又は地方公文書館等の長が実演を公衆に提供し、又は提示する場合において、当該実演につき既にその実演家が表示しているところに従つて実演家名を表示するとき。
2 前項の規定は、同項に規定する権利を有する者の許諾を得て映画の著作物において録音され、又は録画された実演については、これを録音物(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)に録音する場合を除き、適用しない。
第九十三条 実演の放送について第九十二条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得た放送事業者は、その実演を放送のために録音し、又は録画することができる。ただし、契約に別段の定めがある場合及び当該許諾に係る放送番組と異なる内容の放送番組に使用する目的で録音し、又は録画する場合は、この限りでない。
2 前項の場合において、同項各号に掲げる放送において実演が放送されたときは、当該各号に規定する放送事業者は、相当な額の報酬を当該実演に係る第九十二条第一項に規定する権利を有する者に支払わなければならない。
第九十四条の二 有線放送事業者は、放送される実演を有線放送した場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、実演の提示につき受ける対価をいう。次条第一項において同じ。)を受けない場合を除く。)には、当該実演(著作隣接権の存続期間内のものに限り、第九十二条第二項第二号に掲げるものを除く。)に係る実演家に相当な額の報酬を支払わなければならない。
第九十五条 放送事業者及び有線放送事業者(以下この条及び第九十七条第一項において「放送事業者等」という。)は、第九十一条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得て実演が録音されている商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けずに、当該放送を受信して同時に有線放送を行つた場合を除く。)には、当該実演(第七条第一号から第六号までに掲げる実演で著作隣接権の存続期間内のものに限る。次項から第四項までにおいて同じ。)に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。
2 前項の規定は、実演家等保護条約の締約国については、当該締約国であつて、実演家等保護条約第十六条1(a)(i)の規定に基づき実演家等保護条約第十二条の規定を適用しないこととしている国以外の国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家について適用する。
3 第八条第一号に掲げるレコードについて実演家等保護条約の締約国により与えられる実演家等保護条約第十二条の規定による保護の期間が第一項の規定により実演家が保護を受ける期間より短いときは、当該締約国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家が同項の規定により保護を受ける期間は、第八条第一号に掲げるレコードについて当該締約国により与えられる実演家等保護条約第十二条の規定による保護の期間による。
4 第一項の規定は、実演・レコード条約の締約国(実演家等保護条約の締約国を除く。)であつて、実演・レコード条約第十五条(3)の規定により留保を付している国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家については、当該留保の範囲に制限して適用する。
5 第一項の二次使用料を受ける権利は、国内において実演を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)でその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、当該団体によつてのみ行使することができる。
9 文化庁長官は、第五項の団体に対し、政令で定めるところにより、第一項の二次使用料に係る業務に関して報告をさせ、若しくは帳簿、書類その他の資料の提出を求め、又はその業務の執行方法の改善のため必要な勧告をすることができる。
12 第七十条第三項、第六項及び第八項並びに第七十一条から第七十四条までの規定は、前項の裁定及び二次使用料について準用する。この場合において、第七十条第三項中「著作権者」とあるのは「当事者」と、第七十二条第二項中「著作物を利用する者」とあるのは「第九十五条第一項の放送事業者等」と、「著作権者」とあるのは「同条第五項の団体」と、第七十四条中「著作権者」とあるのは「第九十五条第五項の団体」と読み替えるものとする。
13 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 (昭和二十二年法律第五十四号)の規定は、第十項の協議による定め及びこれに基づいてする行為については、適用しない。ただし、不公正な取引方法を用いる場合及び関連事業者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2 前項の規定は、最初に販売された日から起算して一月以上十二月を超えない範囲内において政令で定める期間を経過した商業用レコード(複製されているレコードのすべてが当該商業用レコードと同一であるものを含む。以下「期間経過商業用レコード」という。)の貸与による場合には、適用しない。
3 商業用レコードの公衆への貸与を営業として行う者(以下「貸レコード業者」という。)は、期間経過商業用レコードの貸与により実演を公衆に提供した場合には、当該実演(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係る実演家に相当な額の報酬を支払わなければならない。
4 第九十五条第五項から第十四項までの規定は、前項の報酬を受ける権利について準用する。この場合において、同条第十項中「放送事業者等」とあり、及び同条第十二項中「第九十五条第一項の放送事業者等」とあるのは、「第九十五条の三第三項の貸レコード業者」と読み替えるものとする。
第三節 レコード製作者の権利 第九十七条 放送事業者等は、商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、レコードに係る音の提示につき受ける対価をいう。)を受けずに、当該放送を受信して同時に有線放送を行つた場合を除く。)には、そのレコード(第八条第一号から第四号までに掲げるレコードで著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない。
2 第九十五条第二項及び第四項の規定は、前項に規定するレコード製作者について準用し、同条第三項の規定は、前項の規定により保護を受ける期間について準用する。この場合において、同条第二項から第四項までの規定中「国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家」とあるのは「国民であるレコード製作者」と、同条第三項中「実演家が保護を受ける期間」とあるのは「レコード製作者が保護を受ける期間」と読み替えるものとする。
3 第一項の二次使用料を受ける権利は、国内において商業用レコードの製作を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)でその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、当該団体によつてのみ行使することができる。
3 貸レコード業者は、期間経過商業用レコードの貸与によりレコードを公衆に提供した場合には、当該レコード(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係るレコード製作者に相当な額の報酬を支払わなければならない。
第四節 放送事業者の権利 第五節 有線放送事業者の権利 第六節 保護期間 2 著作隣接権の存続期間は、次に掲げる時をもつて満了する。
第七節 実演家人格権の一身専属性等 第百一条の三 実演を公衆に提供し、又は提示する者は、その実演の実演家の死後においても、実演家が生存しているとしたならばその実演家人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該実演家の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。
第八節 権利の制限、譲渡及び行使等並びに登録 第百二条 第三十条第一項、第三十条の二から第三十二条まで、第三十五条、第三十六条、第三十七条第三項、第三十七条の二(第一号を除く。次項において同じ。)、第三十八条第二項及び第四項、第四十一条から第四十二条の四まで、第四十四条(第二項を除く。)並びに第四十七条の四から第四十七条の九までの規定は、著作隣接権の目的となつている実演、レコード、放送又は有線放送の利用について準用し、第三十条第二項及び第四十七条の十の規定は、著作隣接権の目的となつている実演又はレコードの利用について準用し、第四十四条第二項の規定は、著作隣接権の目的となつている実演、レコード又は有線放送の利用について準用する。この場合において、同条第一項中「第二十三条第一項」とあるのは「第九十二条第一項、第九十九条第一項又は第百条の三」と、同条第二項中「第二十三条第一項」とあるのは「第九十二条第一項又は第百条の三」と読み替えるものとする。
2 前項において準用する第三十二条、第三十七条第三項、第三十七条の二若しくは第四十二条の規定又は次項若しくは第四項の規定により実演若しくはレコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像(以下「実演等」と総称する。)を複製する場合において、その出所を明示する慣行があるときは、これらの複製の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、その出所を明示しなければならない。
3 第三十三条の二第一項の規定により教科用図書に掲載された著作物を複製することができる場合には、同項の規定の適用を受けて作成された録音物において録音されている実演又は当該録音物に係るレコードを複製し、又は同項に定める目的のためにその複製物の譲渡により公衆に提供することができる。
4 視覚障害者等の福祉に関する事業を行う者で第三十七条第三項の政令で定めるものは、同項の規定により視覚著作物を複製することができる場合には、同項の規定の適用を受けて作成された録音物において録音されている実演又は当該録音物に係るレコードについて、複製し、又は同項に定める目的のために、送信可能化を行い、若しくはその複製物の譲渡により公衆に提供することができる。
5 著作隣接権の目的となつている実演であつて放送されるものは、専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として送信可能化(公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものに限る。)を行うことができる。ただし、当該放送に係る第九十九条の二第一項に規定する権利を有する者の権利を害することとなる場合は、この限りでない。
6 前項の規定により実演の送信可能化を行う者は、第一項において準用する第三十八条第二項の規定の適用がある場合を除き、当該実演に係る第九十二条の二第一項に規定する権利を有する者に相当な額の補償金を支払わなければならない。
8 第三十九条第一項又は第四十条第一項若しくは第二項の規定により著作物を放送し、又は有線放送することができる場合には、その著作物の放送若しくは有線放送について、これを受信して有線放送し、若しくは影像を拡大する特別の装置を用いて公に伝達し、又はその著作物の放送について、これを受信して同時に専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として送信可能化(公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものに限る。)を行うことができる。
9 次に掲げる者は、第九十一条第一項、第九十六条、第九十八条又は第百条の二の録音、録画又は複製を行つたものとみなす。
一 第一項において準用する第三十条第一項、第三十条の三、第三十一条第一項第一号若しくは第三項後段、第三十五条第一項、第三十七条第三項、第三十七条の二第二号、第四十一条から第四十二条の三まで、第四十二条の四第二項、第四十四条第一項若しくは第二項又は第四十七条の六に定める目的以外の目的のために、これらの規定の適用を受けて作成された実演等の複製物を頒布し、又は当該複製物によつて当該実演、当該レコードに係る音若しくは当該放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を公衆に提示した者
三 第一項において準用する第四十七条の四第一項若しくは第二項の規定の適用を受けて同条第一項若しくは第二項に規定する内蔵記録媒体以外の記録媒体に一時的に記録された実演等の複製物を頒布し、又は当該複製物によつて当該実演、当該レコードに係る音若しくは当該放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を公衆に提示した者
五 第一項において準用する第三十条の四、第四十七条の五第一項若しくは第二項、第四十七条の七又は第四十七条の九に定める目的以外の目的のために、これらの規定の適用を受けて作成された実演等の複製物を用いて当該実演等を利用した者
第百三条 第六十一条第一項の規定は著作隣接権の譲渡について、第六十二条第一項の規定は著作隣接権の消滅について、第六十三条の規定は実演、レコード、放送又は有線放送の利用の許諾について、第六十五条の規定は著作隣接権が共有に係る場合について、第六十六条の規定は著作隣接権を目的として質権が設定されている場合について、第六十七条、第六十七条の二(第一項ただし書を除く。)、第七十条(第三項及び第四項を除く。)、第七十一条から第七十三条まで並びに第七十四条第三項及び第四項の規定は著作隣接権者と連絡することができない場合における実演、レコード、放送又は有線放送の利用について、それぞれ準用する。この場合において、第六十三条第五項中「第二十三条第一項」とあるのは「第九十二条の二第一項、第九十六条の二、第九十九条の二第一項又は第百条の四」と、第七十条第五項中「前項」とあるのは「第百三条において準用する第六十七条第一項」と読み替えるものとする。
第百四条 第七十七条及び第七十八条(第三項を除く。)の規定は、著作隣接権に関する登録について準用する。この場合において、同条第一項、第二項、第四項、第八項及び第九項中「著作権登録原簿」とあるのは、「著作隣接権登録原簿」と読み替えるものとする。
第五章 私的録音録画補償金 第百四条の二 第三十条第二項(第百二条第一項において準用する場合を含む。以下この章において同じ。)の補償金(以下この章において「私的録音録画補償金」という。)を受ける権利は、私的録音録画補償金を受ける権利を有する者(以下この章において「権利者」という。)のためにその権利を行使することを目的とする団体であつて、次に掲げる私的録音録画補償金の区分ごとに全国を通じて一個に限りその同意を得て文化庁長官が指定するもの(以下この章において「指定管理団体」という。)があるときは、それぞれ当該指定管理団体によつてのみ行使することができる。
第百四条の三 文化庁長官は、次に掲げる要件を備える団体でなければ前条第一項の規定による指定をしてはならない。
二 前条第一項第一号に掲げる私的録音録画補償金に係る場合についてはイ、ハ及びニに掲げる団体を、同項第二号に掲げる私的録音録画補償金に係る場合についてはロからニまでに掲げる団体を構成員とすること。
イ 私的録音に係る著作物に関し第二十一条に規定する権利を有する者を構成員とする団体(その連合体を含む。)であつて、国内において私的録音に係る著作物に関し同条に規定する権利を有する者の利益を代表すると認められるもの
ロ 私的録画に係る著作物に関し第二十一条に規定する権利を有する者を構成員とする団体(その連合体を含む。)であつて、国内において私的録画に係る著作物に関し同条に規定する権利を有する者の利益を代表すると認められるもの
ハ 国内において実演を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)
ニ 国内において商業用レコードの製作を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)
第百四条の四 第三十条第二項の政令で定める機器(以下この章において「特定機器」という。)又は記録媒体(以下この章において「特定記録媒体」という。)を購入する者(当該特定機器又は特定記録媒体が小売に供された後最初に購入するものに限る。)は、その購入に当たり、指定管理団体から、当該特定機器又は特定記録媒体を用いて行う私的録音又は私的録画に係る私的録音録画補償金の一括の支払として、第百四条の六第一項の規定により当該特定機器又は特定記録媒体について定められた額の私的録音録画補償金の支払の請求があつた場合には、当該私的録音録画補償金を支払わなければならない。
2 前項の規定により私的録音録画補償金を支払つた者は、指定管理団体に対し、その支払に係る特定機器又は特定記録媒体を専ら私的録音及び私的録画以外の用に供することを証明して、当該私的録音録画補償金の返還を請求することができる。
3 第一項の規定による支払の請求を受けて私的録音録画補償金が支払われた特定機器により同項の規定による支払の請求を受けて私的録音録画補償金が支払われた特定記録媒体に私的録音又は私的録画を行う者は、第三十条第二項の規定にかかわらず、当該私的録音又は私的録画を行うに当たり、私的録音録画補償金を支払うことを要しない。ただし、当該特定機器又は特定記録媒体が前項の規定により私的録音録画補償金の返還を受けたものであるときは、この限りでない。
第百四条の五 前条第一項の規定により指定管理団体が私的録音録画補償金の支払を請求する場合には、特定機器又は特定記録媒体の製造又は輸入を業とする者(次条第三項において「製造業者等」という。)は、当該私的録音録画補償金の支払の請求及びその受領に関し協力しなければならない。
第百四条の六 第百四条の二第一項の規定により指定管理団体が私的録音録画補償金を受ける権利を行使する場合には、指定管理団体は、私的録音録画補償金の額を定め、文化庁長官の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
3 指定管理団体は、第百四条の四第一項の規定により支払の請求をする私的録音録画補償金に係る第一項の認可の申請に際し、あらかじめ、製造業者等の団体で製造業者等の意見を代表すると認められるものの意見を聴かなければならない。
4 文化庁長官は、第一項の認可の申請に係る私的録音録画補償金の額が、第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。)及び第百四条の四第一項の規定の趣旨、録音又は録画に係る通常の使用料の額その他の事情を考慮した適正な額であると認めるときでなければ、その認可をしてはならない。
2 前項の規程には、私的録音録画補償金(第百四条の四第一項の規定に基づき支払を受けるものに限る。)の分配に関する事項を含むものとし、指定管理団体は、第三十条第二項の規定の趣旨を考慮して当該分配に関する事項を定めなければならない。
第百四条の八 指定管理団体は、私的録音録画補償金(第百四条の四第一項の規定に基づき支払を受けるものに限る。)の額の二割以内で政令で定める割合に相当する額を、著作権及び著作隣接権の保護に関する事業並びに著作物の創作の振興及び普及に資する事業のために支出しなければならない。
第百四条の九 文化庁長官は、指定管理団体の補償金関係業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、指定管理団体に対し、補償金関係業務に関して報告をさせ、若しくは帳簿、書類その他の資料の提出を求め、又は補償金関係業務の執行方法の改善のため必要な勧告をすることができる。
第六章 紛争処理 第百八条 文化庁長官は、第百六条の規定に基づき当事者の双方からあつせんの申請があつたとき、又は当事者の一方からあつせんの申請があつた場合において他の当事者がこれに同意したときは、委員によるあつせんに付するものとする。
2 文化庁長官は、前項の申請があつた場合において、事件がその性質上あつせんをするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりにあつせんの申請をしたと認めるときは、あつせんに付さないことができる。
第七章 権利侵害 第百十二条 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。
2 プログラムの著作物の著作権を侵害する行為によつて作成された複製物(当該複製物の所有者によつて第四十七条の三第一項の規定により作成された複製物並びに前項第一号の輸入に係るプログラムの著作物の複製物及び当該複製物の所有者によつて同条第一項の規定により作成された複製物を含む。)を業務上電子計算機において使用する行為は、これらの複製物を使用する権原を取得した時に情を知つていた場合に限り、当該著作権を侵害する行為とみなす。
4 第九十四条の二、第九十五条の三第三項若しくは第九十七条の三第三項に規定する報酬又は第九十五条第一項若しくは第九十七条第一項に規定する二次使用料を受ける権利は、前項の規定の適用については、著作隣接権とみなす。この場合において、前条中「著作隣接権者」とあるのは「著作隣接権者(次条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を有する者を含む。)」と、同条第一項中「著作隣接権」とあるのは「著作隣接権(同項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。)」とする。
5 国内において頒布することを目的とする商業用レコード(以下この項において「国内頒布目的商業用レコード」という。)を自ら発行し、又は他の者に発行させている著作権者又は著作隣接権者が、当該国内頒布目的商業用レコードと同一の商業用レコードであつて、専ら国外において頒布することを目的とするもの(以下この項において「国外頒布目的商業用レコード」という。)を国外において自ら発行し、又は他の者に発行させている場合において、情を知つて、当該国外頒布目的商業用レコードを国内において頒布する目的をもつて輸入する行為又は当該国外頒布目的商業用レコードを国内において頒布し、若しくは国内において頒布する目的をもつて所持する行為は、当該国外頒布目的商業用レコードが国内で頒布されることにより当該国内頒布目的商業用レコードの発行により当該著作権者又は著作隣接権者の得ることが見込まれる利益が不当に害されることとなる場合に限り、それらの著作権又は著作隣接権を侵害する行為とみなす。ただし、国内において最初に発行された日から起算して七年を超えない範囲内において政令で定める期間を経過した国内頒布目的商業用レコードと同一の国外頒布目的商業用レコードを輸入する行為又は当該国外頒布目的商業用レコードを国内において頒布し、若しくは国内において頒布する目的をもつて所持する行為については、この限りでない。
第百十三条の二 著作物の原作品若しくは複製物(映画の著作物の複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を含む。)を除く。以下この条において同じ。)、実演の録音物若しくは録画物又はレコードの複製物の譲渡を受けた時において、当該著作物の原作品若しくは複製物、実演の録音物若しくは録画物又はレコードの複製物がそれぞれ第二十六条の二第二項各号、第九十五条の二第三項各号又は第九十七条の二第二項各号のいずれにも該当しないものであることを知らず、かつ、知らないことにつき過失がない者が当該著作物の原作品若しくは複製物、実演の録音物若しくは録画物又はレコードの複製物を公衆に譲渡する行為は、第二十六条の二第一項、第九十五条の二第一項又は第九十七条の二第一項に規定する権利を侵害する行為でないものとみなす。
第百十四条 著作権者、出版権者又は著作隣接権者(以下この項において「著作権者等」という。)が故意又は過失により自己の著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為によつて作成された物を譲渡し、又はその侵害の行為を組成する公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行つたときは、その譲渡した物の数量又はその公衆送信が公衆によつて受信されることにより作成された著作物若しくは実演等の複製物(以下この項において「受信複製物」という。)の数量(以下この項において「譲渡等数量」という。)に、著作権者等がその侵害の行為がなければ販売することができた物(受信複製物を含む。)の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、著作権者等の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、著作権者等が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡等数量の全部又は一部に相当する数量を著作権者等が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。
2 著作権者、出版権者又は著作隣接権者が故意又は過失によりその著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、当該著作権者、出版権者又は著作隣接権者が受けた損害の額と推定する。
3 著作権者又は著作隣接権者は、故意又は過失によりその著作権又は著作隣接権を侵害した者に対し、その著作権又は著作隣接権の行使につき受けるべき金銭の額に相当する額を自己が受けた損害の額として、その賠償を請求することができる。
4 前項の規定は、同項に規定する金額を超える損害の賠償の請求を妨げない。この場合において、著作権又は著作隣接権を侵害した者に故意又は重大な過失がなかつたときは、裁判所は、損害の賠償の額を定めるについて、これを参酌することができる。
第百十四条の二 著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者が侵害の行為を組成したもの又は侵害の行為によつて作成されたものとして主張する物の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。ただし、相手方において明らかにすることができない相当の理由があるときは、この限りでない。
第百十四条の三 裁判所は、著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟においては、当事者の申立てにより、当事者に対し、当該侵害の行為について立証するため、又は当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な書類の提出を命ずることができる。ただし、その書類の所持者においてその提出を拒むことについて正当な理由があるときは、この限りでない。
2 裁判所は、前項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、書類の所持者にその提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された書類の開示を求めることができない。
3 裁判所は、前項の場合において、第一項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかについて前項後段の書類を開示してその意見を聴くことが必要であると認めるときは、当事者等(当事者(法人である場合にあつては、その代表者)又は当事者の代理人(訴訟代理人及び補佐人を除く。)、使用人その他の従業者をいう。第百十四条の六第一項において同じ。)、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該書類を開示することができる。
第百十四条の四 著作権、出版権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、当事者の申立てにより、裁判所が当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な事項について鑑定を命じたときは、当事者は、鑑定人に対し、当該鑑定をするため必要な事項について説明しなければならない。
第百十四条の五 著作権、出版権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、損害が生じたことが認められる場合において、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる。
第百十四条の六 裁判所は、著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、その当事者が保有する営業秘密(不正競争防止法 (平成五年法律第四十七号)第二条第六項 に規定する営業秘密をいう。以下同じ。)について、次に掲げる事由のいずれにも該当することにつき疎明があつた場合には、当事者の申立てにより、決定で、当事者等、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該営業秘密を当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用し、又は当該営業秘密に係るこの項の規定による命令を受けた者以外の者に開示してはならない旨を命ずることができる。ただし、その申立ての時までに当事者等、訴訟代理人又は補佐人が第一号に規定する準備書面の閲読又は同号に規定する証拠の取調べ若しくは開示以外の方法により当該営業秘密を取得し、又は保有していた場合は、この限りでない。
第百十四条の七 秘密保持命令の申立てをした者又は秘密保持命令を受けた者は、訴訟記録の存する裁判所(訴訟記録の存する裁判所がない場合にあつては、秘密保持命令を発した裁判所)に対し、前条第一項に規定する要件を欠くこと又はこれを欠くに至つたことを理由として、秘密保持命令の取消しの申立てをすることができる。
5 裁判所は、秘密保持命令を取り消す裁判をした場合において、秘密保持命令の取消しの申立てをした者又は相手方以外に当該秘密保持命令が発せられた訴訟において当該営業秘密に係る秘密保持命令を受けている者があるときは、その者に対し、直ちに、秘密保持命令を取り消す裁判をした旨を通知しなければならない。
第百十四条の八 秘密保持命令が発せられた訴訟(すべての秘密保持命令が取り消された訴訟を除く。)に係る訴訟記録につき、民事訴訟法 (平成八年法律第百九号)第九十二条第一項 の決定があつた場合において、当事者から同項 に規定する秘密記載部分の閲覧等の請求があり、かつ、その請求の手続を行つた者が当該訴訟において秘密保持命令を受けていない者であるときは、裁判所書記官は、同項 の申立てをした当事者(その請求をした者を除く。第三項において同じ。)に対し、その請求後直ちに、その請求があつた旨を通知しなければならない。
2 前項の場合において、裁判所書記官は、同項の請求があつた日から二週間を経過する日までの間(その請求の手続を行つた者に対する秘密保持命令の申立てがその日までにされた場合にあつては、その申立てについての裁判が確定するまでの間)、その請求の手続を行つた者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせてはならない。
3 前二項の規定は、第一項の請求をした者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせることについて民事訴訟法第九十二条第一項 の申立てをした当事者のすべての同意があるときは、適用しない。
第百十五条 著作者又は実演家は、故意又は過失によりその著作者人格権又は実演家人格権を侵害した者に対し、損害の賠償に代えて、又は損害の賠償とともに、著作者又は実演家であることを確保し、又は訂正その他著作者若しくは実演家の名誉若しくは声望を回復するために適当な措置を請求することができる。
第百十六条 著作者又は実演家の死後においては、その遺族(死亡した著作者又は実演家の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹をいう。以下この条において同じ。)は、当該著作者又は実演家について第六十条又は第百一条の三の規定に違反する行為をする者又はするおそれがある者に対し第百十二条の請求を、故意又は過失により著作者人格権又は実演家人格権を侵害する行為又は第六十条若しくは第百一条の三の規定に違反する行為をした者に対し前条の請求をすることができる。
3 著作者又は実演家は、遺言により、遺族に代えて第一項の請求をすることができる者を指定することができる。この場合において、その指定を受けた者は、当該著作者又は実演家の死亡の日の属する年の翌年から起算して五十年を経過した後(その経過する時に遺族が存する場合にあつては、その存しなくなつた後)においては、その請求をすることができない。
第百十七条 共同著作物の各著作者又は各著作権者は、他の著作者又は他の著作権者の同意を得ないで、第百十二条の規定による請求又はその著作権の侵害に係る自己の持分に対する損害の賠償の請求若しくは自己の持分に応じた不当利得の返還の請求をすることができる。
第百十八条 無名又は変名の著作物の発行者は、その著作物の著作者又は著作権者のために、自己の名をもつて、第百十二条、第百十五条若しくは第百十六条第一項の請求又はその著作物の著作者人格権若しくは著作権の侵害に係る損害の賠償の請求若しくは不当利得の返還の請求を行なうことができる。ただし、著作者の変名がその者のものとして周知のものである場合及び第七十五条第一項の実名の登録があつた場合は、この限りでない。
第八章 罰則 第百十九条 著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第三項の規定により著作権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第百十三条第五項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第四号に掲げる者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3 第三十条第一項に定める私的使用の目的をもつて、有償著作物等(録音され、又は録画された著作物又は実演等(著作権又は著作隣接権の目的となつているものに限る。)であつて、有償で公衆に提供され、又は提示されているもの(その提供又は提示が著作権又は著作隣接権を侵害しないものに限る。)をいう。)の著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権又は著作隣接権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、自らその事実を知りながら行つて著作権又は著作隣接権を侵害した者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第百二十条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第百二十一条 著作者でない者の実名又は周知の変名を著作者名として表示した著作物の複製物(原著作物の著作者でない者の実名又は周知の変名を原著作物の著作者名として表示した二次的著作物の複製物を含む。)を頒布した者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第百二十一条の二 次の各号に掲げる商業用レコード(当該商業用レコードの複製物(二以上の段階にわたる複製に係る複製物を含む。)を含む。)を商業用レコードとして複製し、その複製物を頒布し、その複製物を頒布の目的をもつて所持し、又はその複製物を頒布する旨の申出をした者(当該各号の原盤に音を最初に固定した日の属する年の翌年から起算して五十年を経過した後において当該複製、頒布、所持又は申出を行つた者を除く。)は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 無名又は変名の著作物の発行者は、その著作物に係る前項の罪について告訴をすることができる。ただし、第百十八条第一項ただし書に規定する場合及び当該告訴が著作者の明示した意思に反する場合は、この限りでない。
第百二十四条 法人の代表者(法人格を有しない社団又は財団の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
2 法人格を有しない社団又は財団について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその社団又は財団を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
3 第一項の場合において、当該行為者に対してした告訴又は告訴の取消しは、その法人又は人に対しても効力を生じ、その法人又は人に対してした告訴又は告訴の取消しは、当該行為者に対しても効力を生ずるものとする。
附 則 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十六年一月一日から施行する。
(適用範囲についての経過措置)
第二条 改正後の著作権法(以下「新法」という。)中著作権に関する規定は、この法律の施行の際現に改正前の著作権法(以下「旧法」という。)による著作権の全部が消滅している著作物については、適用しない。
2 この法律の施行の際現に旧法による著作権の一部が消滅している著作物については、新法中これに相当する著作権に関する規定は、適用しない。
3 この法律の施行前に行われた実演(新法第七条各号のいずれかに該当するものを除く。)又はこの法律の施行前にその音が最初に固定されたレコード(新法第八条各号のいずれかに該当するものを除く。)でこの法律の施行の際現に旧法による著作権が存するものについては、新法第七条及び第八条の規定にかかわらず、著作権法中著作隣接権に関する規定(第九十四条の二、第九十五条、第九十五条の三第三項及び第四項、第九十七条並びに第九十七条の三第三項から第五項までの規定を含む。)を適用する。
(国等が作成した翻訳物等についての経過措置)
第三条 新法第十三条第四号に該当する著作物でこの法律の施行の際現に旧法による出版権が設定されているものについては、当該出版権の存続期間内に限り、同号の規定は、適用しない。
(法人名義の著作物等の著作者についての経過措置)
第四条 新法第十五条及び第十六条の規定は、この法律の施行前に創作された著作物については、適用しない。
(映画の著作物等の著作権の帰属についての経過措置)
第五条 この法律の施行前に創作された新法第二十九条に規定する映画の著作物の著作権の帰属については、なお従前の例による。
2 新法の規定は、この法律の施行前に著作物中に挿入された写真の著作物又はこの法律の施行前に嘱託によつて創作された肖像写真の著作物の著作権の帰属について旧法第二十四条又は第二十五条の規定により生じた効力を妨げない。
(自動複製機器についての経過措置)
第五条の二 著作権法第三十条第一項第一号及び第百十九条第二項第二号の規定の適用については、当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする。
(公開の美術の著作物についての経過措置)
第六条 この法律の施行の際現にその原作品が新法第四十五条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置されている美術の著作物の著作権者は、その設置による当該著作物の展示を許諾したものとみなす。
(著作物の保護期間についての経過措置)
第七条 この法律の施行前に公表された著作物の著作権の存続期間については、当該著作物の旧法による著作権の存続期間が新法第二章第四節の規定による期間より長いときは、なお従前の例による。
(翻訳権の存続期間についての経過措置)
第八条 この法律の施行前に発行された著作物については、旧法第七条及び第九条の規定は、なおその効力を有する。
(著作権の処分についての経過措置)
第九条 この法律の施行前にした旧法の著作権の譲渡その他の処分は、附則第十五条第一項の規定に該当する場合を除き、これに相当する新法の著作権の譲渡その他の処分とみなす。
(合著作物についての経過措置)
第十条 この法律の施行前に二人以上の者が共同して創作した著作物でその各人の寄与を分離して個別的に利用することができるものについては、旧法第十三条第一項及び第三項の規定は、なおその効力を有する。
2 前項の著作物は、新法第五十一条第二項又は第五十二条第一項の規定の適用については、共同著作物とみなす。
(裁定による著作物の利用についての経過措置)
第十一条 新法第六十九条の規定は、この法律の施行前に国内において販売された商業用レコードに録音されている音楽の著作物の他の商業用レコードの製作のための録音については、適用しない。
2 旧法第二十二条ノ五第二項又は第二十七条第一項若しくは第二項の規定により著作物を利用することができることとされた者は、なお従前の例により当該著作物を利用することができる。
3 旧法第二十二条ノ五第二項又は第二十七条第二項の規定に基づき文化庁長官が定めた償金の額は、新法第六十八条第一項又は第六十七条第一項の規定に基づき文化庁長官が定めた補償金の額とみなして、新法第七十二条及び第七十三条の規定を適用する。
4 前項の場合において、当該償金の額について不服のある当事者が裁定のあつたことをこの法律の施行前に知つているときは、新法第七十二条第一項に規定する期間は、この法律の施行の日から起算する。
(登録についての経過措置)
第十二条 この法律の施行前にした旧法第十五条の著作権の登録、実名の登録及び第一発行年月日の登録に関する処分又は手続は、附則第十五条第三項の規定に該当する場合を除き、これらに相当する新法第七十五条から第七十七条までの登録に関する処分又は手続とみなす。
2 この法律の施行の際現に旧法第十五条第三項の著作年月日の登録がされている著作物については、旧法第三十五条第五項の規定は、なおその効力を有する。
(出版権についての経過措置)
第十三条 この法律の施行前に設定された旧法による出版権でこの法律の施行の際現に存するものは、新法による出版権とみなす。
2 この法律の施行前にした旧法第二十八条ノ十の出版権の登録に関する処分又は手続は、これに相当する新法第八十八条の登録に関する処分又は手続とみなす。
3 第一項の出版権については、新法第八十条から第八十五条までの規定にかかわらず、旧法第二十八条ノ三から第二十八条ノ八までの規定は、なおその効力を有する。
(削除)
第十四条 削除
(著作隣接権についての経過措置)
第十五条 この法律の施行前にした旧法の著作権の譲渡その他の処分で、この法律の施行前に行われた実演又はこの法律の施行前にその音が最初に固定されたレコードでこの法律の施行の日から新法中著作隣接権に関する規定が適用されることとなるものに係るものは、新法のこれに相当する著作隣接権の譲渡その他の処分とみなす。
2 前項に規定する実演又はレコードでこの法律の施行の際現に旧法による著作権が存するものに係る著作隣接権の存続期間は、旧法によるこれらの著作権の存続期間の満了する日が新法第百一条の規定による期間の満了する日後の日であるときは、同条の規定にかかわらず、旧法による著作権の存続期間の満了する日(その日がこの法律の施行の日から起算して五十年を経過する日後の日であるときは、その五十年を経過する日)までの間とする。
3 この法律の施行前に第一項に規定する実演又はレコードについてした旧法第十五条第一項の著作権の登録に関する処分又は手続は、これに相当する新法第百四条の著作隣接権の登録に関する処分又は手続とみなす。
4 附則第十条第一項及び第十二条第二項の規定は、第一項に規定する実演又はレコードについて準用する。
(複製物の頒布等についての経過措置)
第十六条 この法律の施行前に作成した著作物、実演又はレコードの複製物であつて、新法第二章第三節第五款(新法第百二条第一項において準用する場合を含む。)の規定を適用するとしたならば適法なものとなるべきものは、これらの規定に定める複製の目的の範囲内において、使用し、又は頒布することができる。この場合においては、新法第百十三条第一項第二号の規定は、適用しない。
(権利侵害についての経過措置)
第十七条 この法律の施行前にした旧法第十八条第一項若しくは第二項の規定に違反する行為又は旧法第三章に規定する偽作に該当する行為(出版権を侵害する行為を含む。)については、新法第十四条及び第七章の規定にかかわらず、なお旧法第十二条、第二十八条ノ十一、第二十九条、第三十三条、第三十四条、第三十五条第一項から第四項まで、第三十六条及び第三十六条ノ二の規定の例による。
(罰則についての経過措置)
第十八条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (昭和五三年五月一八日法律第四九号) (施行期日)
1 この法律は、許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の著作権法中著作隣接権に関する規定は、この法律の施行前にその音が最初に固定された著作権法第八条第六号に掲げるレコードについては、適用しない。
附 則 (昭和五六年五月一九日法律第四五号) 抄 (施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和五八年一二月二日法律第七八号) 1 この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
2 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
附 則 (昭和五九年五月一日法律第二三号) 抄 (施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附 則 (昭和五九年五月二五日法律第四六号) (施行期日)
1 この法律は、昭和六十年一月一日から施行する。
(暫定措置法の廃止)
2 商業用レコードの公衆への貸与に関する著作者等の権利に関する暫定措置法(昭和五十八年法律第七十六号。以下「暫定措置法」という。)は、廃止する。
(暫定措置法の廃止に伴う経過措置)
3 この法律の施行前に暫定措置法の規定により商業用レコードの公衆への貸与について許諾を得た者は、改正後の著作権法第二十六条の二、第九十五条の二及び第九十七条の二の規定にかかわらず、その許諾に係る条件の範囲内において当該商業用レコードに複製されている著作物、実演及びレコードを当該商業用レコードの貸与により公衆に提供することができる。
4 この法律の施行前にした暫定措置法第四条第一項の規定に違反する行為については、暫定措置法(これに基づく政令を含む。)の規定は、なおその効力を有する。
附 則 (昭和六〇年六月一四日法律第六二号) 抄 (施行期日)
1 この法律は、昭和六十一年一月一日から施行する。ただし、第七十六条の次に一条を加える改正規定及び第七十八条第一項の改正規定並びに附則第六項の規定は、改正後の著作権法第七十八条の二に規定する法律の施行の日から施行する。
(職務上作成する著作物についての経過措置)
2 改正後の著作権法第十五条の規定は、この法律の施行後に創作された著作物について適用し、この法律の施行前に創作された著作物については、なお従前の例による。
(創作年月日登録についての経過措置)
3 改正後の著作権法第七十八条の二に規定する法律の施行の日前六月以内に創作されたプログラムの著作物に係る著作権法第七十六条の二第一項の登録については、その施行の日から三月を経過する日までの間は、同項ただし書の規定は、適用しない。
(プログラムの著作物の複製物の使用についての経過措置)
4 改正後の著作権法第百十三条第二項の規定は、この法律の施行前に作成されたプログラムの著作物の複製物であつて、改正後の著作権法第四十七条の二の規定を適用するとしたならば適法であり、かつ、保存し得るべきものとなるものについては、適用しない。
(罰則についての経過措置)
5 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (昭和六一年五月二三日法律第六四号) (施行期日)
1 この法律は、昭和六十二年一月一日から施行する。
(有線放送のための映画の著作物の著作権の帰属についての経過措置)
2 この法律の施行前に創作された改正後の著作権法第二十九条第三項に規定する映画の著作物の著作権の帰属については、なお従前の例による。
(有線放送事業者又は実演家に係る著作隣接権についての経過措置)
3 著作権法中有線放送事業者又は実演家に係る著作隣接権に関する規定(第九十五条並びに第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)は、この法律の施行前に行われた有線放送又はその有線放送において送信された実演(同法第七条第一号から第三号までに規定する実演に該当するものを除く。)については、適用しない。
(罰則についての経過措置)
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (昭和六三年一一月一日法律第八七号) (施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の著作権法第百二十一条第二号の規定は、この法律の施行後に行われる次に掲げる行為については、適用しない。
一 国内において商業用レコードの製作を業とする者がレコード製作者からそのレコード(第八条各号のいずれかに該当するものを除く。)の原盤の提供を受けて製作した商業用レコード(次号において「特定外国原盤商業用レコード」という。)で、当該原盤に音を最初に固定した日の属する年の翌年から起算して二十年を経過する日(次号において「改正前の禁止期間経過日」という。)がこの法律の施行前であるものを商業用レコードとして複製し、又はその複製物を頒布する行為
二 改正前の禁止期間経過日以前に特定外国原盤商業用レコードを複製した商業用レコードで、改正前の禁止期間経過日がこの法律の施行前であるものを頒布する行為
附 則 (平成元年六月二八日法律第四三号) (施行期日)
1 この法律は、実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
(条約により保護の義務を負う実演等についての経過措置)
2 改正後の著作権法(以下「新法」という。)中著作隣接権に関する規定(第九十五条及び第九十七条の規定を含む。)は、次に掲げるものについては、適用しない。
一 この法律の施行前に行われた新法第七条第五号に掲げる実演
二 この法律の施行前にその音が最初に固定された新法第八条第三号に掲げるレコードで次項に規定するもの以外のもの
三 この法律の施行前に行われた新法第九条第三号に掲げる放送
3 この法律の施行前にその音が最初に固定された新法第八条第三号に掲げるレコードで許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約により我が国が保護の義務を負うものについては、なお従前の例による。
(国内に常居所を有しない外国人であった実演家についての経過措置)
4 著作権法中著作隣接権に関する規定(第九十五条並びに第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)は、この法律の施行前に行われた実演に係る実演家で当該実演が行われた際国内に常居所を有しない外国人であったものについては、適用しない。ただし、著作権法の施行前に行われた実演で同法の施行の際現に旧著作権法(明治三十二年法律第三十九号)による著作権が存するものに係る実演家については、この限りでない。
附 則 (平成三年五月二日法律第六三号) (施行期日)
1 この法律は、平成四年一月一日から施行する。
(経過措置)
2 著作権法第九十五条の三の規定は、著作権法の一部を改正する法律(平成元年法律第四十三号。次項第二号において「平成元年改正法」という。)の施行前に行われた著作権法第七条第五号に掲げる実演については、適用しない。
3 改正後の第九十七条の三の規定は、次に掲げるものについては、適用しない。
一 許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約(次号及び附則第五項第三号において「レコード保護条約」という。)により我が国が保護の義務を負うレコード(第八条第一号又は第二号に掲げるものを除く。)であって著作権法の一部を改正する法律(昭和五十三年法律第四十九号)の施行前にその音が最初に固定されたもの
二 第八条第三号に掲げるレコード(レコード保護条約により我が国が保護の義務を負うものを除く。)であって平成元年改正法の施行前にその音が最初に固定されたもの
4 最初に販売された日がこの法律の施行前である商業用レコード(第七条第一号から第四号までに掲げる実演が録音されているもの及び第八条第一号又は第二号に掲げるレコードが複製されているものに限る。)を実演家又はレコード製作者が貸与により公衆に提供する権利に関する第九十五条の三第二項に規定する期間経過商業用レコードに係る期間の起算日については、なお従前の例による。
5 改正後の第百二十一条の二の規定は、この法律の施行後に行われる次に掲げる行為については、適用しない。
一 国内において商業用レコードの製作を業とする者がレコード製作者からそのレコード(第八条各号のいずれかに該当するものを除く。)の原盤の提供を受けて製作した商業用レコード(次号において「特定外国原盤商業用レコード」という。)で、当該原盤に音を最初に固定した日の属する年の翌年から起算して二十年を経過する日(次号において「二十年の禁止期間経過日」という。)が著作権法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第八十七号。次号及び第三号において「昭和六十三年改正法」という。)の施行前であるもの(当該商業用レコードの複製物(二以上の段階にわたる複製に係る複製物を含む。)を含む。)を商業用レコードとして複製し、その複製物を頒布し、又はその複製物を頒布の目的をもって所持する行為
二 二十年の禁止期間経過日以前に特定外国原盤商業用レコードを複製した商業用レコードで、二十年の禁止期間経過日が昭和六十三年改正法の施行前であるものを頒布し、又は頒布の目的をもって所持する行為
三 著作権法の施行地外において商業用レコードの製作を業とする者が実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約又はレコード保護条約の締約国の国民(これらの条約の締約国の法令に基づいて設立された法人及び当該締約国に主たる事務所を有する法人を含む。)であるレコード製作者からそのレコード(第八条各号のいずれかに該当するものを除く。)の原盤の提供を受けて製作した商業用レコードで、当該原盤に音を最初に固定した日の属する年の翌年から起算して二十年を経過する日が昭和六十三年改正法の施行前であるもの(当該商業用レコードの複製物(二以上の段階にわたる複製に係る複製物を含む。)を含む。)を商業用レコードとして複製し、その複製物を頒布し、又はその複製物を頒布の目的をもって所持する行為
6 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成四年一二月一六日法律第一〇六号) (施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、目次の改正規定、第七章を第八章とし、第六章を第七章とし、第五章を第六章とし、第四章の次に一章を加える改正規定(第百四条の四、第百四条の五並びに第百四条の八第一項及び第三項に係る部分を除く。)及び附則第十七条の改正規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の著作権法(以下「新法」という。)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前の購入(小売に供された後の最初の購入に限る。以下同じ。)に係る新法第百四条の四第一項の特定機器により施行日前の購入に係る同項の特定記録媒体に行われる新法第百四条の二第一項第一号の私的録音又は同項第二号の私的録画については、適用しない。
3 施行日前の購入に係る新法第百四条の四第一項の特定機器により施行日以後の購入に係る同項の特定記録媒体に新法第百四条の二第一項第一号の私的録音又は同項第二号の私的録画を行う場合には、当該特定機器は、新法第百四条の四第一項の規定により私的録音録画補償金が支払われたものとみなす。施行日以後の購入に係る同項の特定機器により施行日前の購入に係る同項の特定記録媒体に新法第百四条の二第一項第一号の私的録音又は同項第二号の私的録画を行う場合の当該特定記録媒体についても、同様とする。
附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成六年一二月一四日法律第一一二号) 抄 (施行期日)
1 この法律は、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定が日本国について効力を生ずる日の翌日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(著作隣接権に関する規定の適用)
2 第一条の規定による改正後の著作権法(以下「新法」という。)第七条第四号に掲げる実演)同条第一号から第三号までに掲げる実演に該当するものを除く。)で次に掲げるもの又は同条第五号に掲げる実演で次に掲げるものに対する著作権法中著作隣接権に関する規定(第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)の適用については、著作権法の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第六十四号)附則第三項、著作権法の一部を改正する法律(平成元年法律第四十三号。以下「平成元年改正法」という。)附則第二項及び著作権法の一部を改正する法律(平成三年法律第六十三号。附則第四項において「平成三年改正法」という。)附則第二項の規定は、適用しない。
一 世界貿易機関の加盟国において行われた実演
二 次に掲げるレコードに固定された実演
イ 世界貿易機関の加盟国の国民(当該加盟国の法令に基づいて設立された法人及び当該加盟国に基づいて設立された法人及び当該加盟国に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)をレコード製作者とするレコード
ロ レコードでこれに固定されている音が最初に世界貿易機関の加盟国において固定されたもの
三 次に掲げる放送において送信された実演(実演家の承諾を得て送信前に録音され、又は録画されたものを除く。)
イ 世界貿易機関の加盟国の国民である放送事業者の放送
ロ 世界貿易機関の加盟国にある放送設備から行われた放送
3 前項各号に掲げる実演に係る実演家で当該実演が行われた際国内に常居所を有しない外国人であったものに対する著作権法中著作隣接権に関する規定(第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)の適用については、平成元年改正法附則第四項の規定は、適用しない。
4 次に掲げるレコードに対する著作権法中著作隣接権に関する規定(第九十七条の三第三項から第五項までの規定を含む。)の適用については、平成元年改正法附則第二項及び第三項並びに平成三年改正法附則第三項の規定は、適用しない。
一 新法第八条第三号に掲げるレコードで次に掲げるもの
イ 世界貿易機関の加盟国の国民をレコード製作者とするレコード
ロ レコードでこれに固定されている音が最初に世界貿易機関の加盟国において固定されたもの
二 著作権法第八条第五号に掲げるレコードで許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約(附則第六項において「レコード保護条約」という。)により我が国が保護の義務を負うもの
5 新法第九条第三号に掲げる放送で次に掲げるものに対する新法中著作隣接権に関する規定の適用については、平成元年改正法附則第二項の規定は、適用しない。
一 世界貿易機関の加盟国の国民である放送事業者の放送
二 世界貿易機関の加盟国にある放送設備から行われた放送
(外国原盤商業用レコードの複製等についての経過措置)
6 新法第百二十一条の二の規定は、著作権法の施行地外において商業用レコードの製作を業とする者が世界貿易機関の加盟国の国民(実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約又はレコード保護条約の締約国の国民(これらの条約の締約国の法令に基づいて設立された法人及び当該締約国に主たる事務所を有する法人を含む。)である場合を除く。)であるレコード製作者からそのレコード(新法第八条各号のいずれかに該当するものを除く。)の原盤の提供を受けて製作した商業用レコードで、当該原盤に音を最初に固定した日の属する年の翌年から起算して二十年を経過する日が著作権法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第八十七号)の施行前であるもの(当該商業用レコードの複製物(二以上の段階にわたる複製に係る複製物を含む。)を含む。)を商業用レコードとして複製し、その複製物を頒布の目的をもって所持する行為であって、この法律の施行後に行われるものについては、適用しない。
附 則 (平成七年五月一二日法律第九一号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附 則 (平成八年一二月二六日法律第一一七号) 抄 (施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(写真の著作物の保護期間についての経過措置)
2 改正後の著作権法中著作物の保護期間に関する規定(次項において「新法」という。)は、写真の著作物については、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が存するものについて適用し、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が消滅している写真の著作物については、なお従前の例による。
3 この法律の施行前に創作された写真の著作物の著作権の存続期間は、当該写真の著作物の改正前の著作権法中著作物の保護期間に関する規定(以下「旧法」という。)による期間の満了する日が新法による期間の満了する日後の日であるときは、新法にかかわらず、旧法による期間の満了する日までの間とする。
附 則 (平成九年六月一八日法律第八六号) (施行期日)
1 この法律は、平成十年一月一日から施行する。
(自動公衆送信される状態に置かれている著作物等についての経過措置)
2 改正後の著作権法(以下「新法」という。)第二十三条第一項、第九十二条の二第一項又は第九十六条の二の規定は、この法律の施行の際現に自動公衆送信される状態に置かれている著作物、実演(改正前の著作権法(以下「旧法」という。)第九十二条第二項第二号に掲げるものに限る。以下この項において同じ。)又はレコードを、当該自動公衆送信に係る送信可能化を行った者(当該送信可能化を行った者とこの法律の施行の際現に当該著作物、実演又はレコードを当該送信可能化に係る新法第二条第一項第九号の五の自動公衆送信装置を用いて自動公衆送信される状態に置いている者が異なる場合には、当該自動公衆送信される状態に置いている者)が当該自動公衆送信装置を用いて送信可能化する場合には、適用しない。
3 この法律の施行の際現に自動公衆送信される状態に置かれている実演(旧法第九十二条第二項第二号に掲げるものを除く。)については、同条第一項の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(罰則についての経過措置)
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一〇年六月一二日法律第一〇一号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成十一年四月一日から施行する。
附 則 (平成一一年五月一四日法律第四三号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号。以下「情報公開法」という。)の施行の日から施行する。
(著作権法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 第十一条の規定による改正後の著作権法第十八条第三項の規定は、この法律の施行前に著作者が情報公開法第二条第一項に規定する行政機関又は地方公共団体に提供した著作物でまだ公表されていないもの(その著作者の同意を得ないで公表された著作物を含む。)については、適用しない。
附 則 (平成一一年六月二三日法律第七七号) 抄 (施行期日)
1 この法律は、平成十二年一月一日から施行する。ただし、第二条第一項第十九号の次に二号を加える改正規定、第三十条第一項の改正規定、第百十三条の改正規定、第百十九条の改正規定、第百二十条の次に一条を加える改正規定、第百二十三条第一項の改正規定及び附則第五条の二の改正規定並びに附則第五項の規定は、平成十一年十月一日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の著作権法第二十六条の二第一項、第九十五条の二第一項及び第九十七条の二第一項の規定は、この法律の施行の際現に存する著作物の原作品若しくは複製物、実演の録音物若しくは録画物又はレコードの複製物(著作権法第二十一条、第九十一条第一項又は第九十六条に規定する権利を有する者の権利を害さずに作成されたものに限り、出版権者が作成した著作物の複製物を除く。)の譲渡による場合には、適用しない。
3 改正後の著作権法第二十六条の二第一項の規定は、この法律の施行前に設定された出版権でこの法律の施行の際現に存するものを有する者が当該出版権の存続期間中に行う当該出版権の目的となっている著作物の複製物の頒布については、適用しない。
4 出版権(この法律の施行前に設定されたものに限る。)が消滅した後において当該出版権を有していた者が行う当該出版権の存続期間中に作成した著作物の複製物の頒布については、なお従前の例による。
5 平成十一年十月一日からこの法律の施行の日の前日までの間は、改正後の著作権法第百十三条第四項中「第九十五条の三第三項」とあるのは「第九十五条の二第三項」と、「第九十七条の三第三項」とあるのは「第九十七条の二第三項」とする。
6 行政機関の保有する情報の公開に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十一年法律第四十三号。以下「整備法」という。)の施行の日がこの法律の施行の日後となる場合には、整備法の施行の日の前日までの間は、改正後の著作権法第四十七条の三中「第四十二条、第四十二条の二」とあるのは「第四十二条」と、「、第四十二条又は第四十二条の二」とあるのは「又は第四十二条」とする。
7 この法律の施行前にした行為及び附則第四項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
附 則 (平成一一年一二月二二日法律第二二〇号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律(第一条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。
(政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附 則 (平成一二年五月八日法律第五六号) (施行期日)
1 この法律は、平成十三年一月一日から施行する。ただし、第一条中著作権法第五十八条の改正規定及び第二条の規定は、著作権に関する世界知的所有権機関条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
(損害額の認定についての経過措置)
2 第一条の規定による改正後の著作権法第百十四条の四の規定は、この法律の施行前に、第二審である高等裁判所又は地方裁判所における口頭弁論が終結した事件及び簡易裁判所の判決又は地方裁判所が第一審としてした判決に対して上告をする権利を留保して控訴をしない旨の合意をした事件については、適用しない。
(罰則についての経過措置)
附 則 (平成一二年一一月二九日法律第一三一号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年十月一日から施行する。ただし、附則第九条の規定は、公布の日から施行する。
附 則 (平成一三年一二月五日法律第一四〇号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(著作権法の一部改正に伴う経過措置)
第七条 前条の規定による改正後の著作権法第十八条第三項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、前条の規定の施行前に著作者が独立行政法人等に提供した著作物でまだ公表されていないもの(その著作者の同意を得ないで公表された著作物を含む。)については、適用しない。
附 則 (平成一四年六月一九日法律第七二号) 抄 (施行期日)
1 この法律の規定は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める日から施行する。
一 第七条の改正規定、第八条の改正規定、第九十五条の改正規定、第九十五条の三の改正規定、第九十七条の改正規定、第九十七条の三の改正規定並びに附則第二項から第四項まで、第六項、第七項及び第九項の規定 実演及びレコードに関する世界知的所有権機関条約(以下「実演・レコード条約」という。)が日本国について効力を生ずる日
二 目次の改正規定(「第百条の四」を「第百条の五」に改める部分に限る。)、第八十九条第四項の改正規定、第九十九条の次に一条を加える改正規定、第四章第五節中第百条の四を第百条の五とし、第百条の三の次に一条を加える改正規定及び第百三条の改正規定 平成十五年一月一日
三 前二号に掲げる規定以外の規定 実演・レコード条約が日本国について効力を生ずる日又は平成十五年一月一日のうちいずれか早い日
(著作隣接権に関する規定の適用)
2 改正後の著作権法(以下「新法」という。)第七条第四号に掲げる実演(同条第一号から第三号までに掲げる実演に該当するものを除く。)で次に掲げるもの又は同条第五号に掲げる実演で次に掲げるものに対する新法中著作隣接権に関する規定(第九十五条並びに第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)の適用については、著作権法の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第六十四号)附則第三項、著作権法の一部を改正する法律(平成元年法律第四十三号。以下「平成元年改正法」という。)附則第二項及び著作権法の一部を改正する法律(平成三年法律第六十三号。以下「平成三年改正法」という。)附則第二項の規定は、適用しない。
一 実演・レコード条約の締約国において行われた実演
二 次に掲げるレコードに固定された実演
イ 実演・レコード条約の締約国の国民(当該締約国の法令に基づいて設立された法人及び当該締約国に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)をレコード製作者とするレコード
ロ レコードでこれに固定されている音が最初に実演・レコード条約の締約国において固定されたもの
3 前項各号に掲げる実演に係る実演家で当該実演が行われた際国内に常居所を有しない外国人であったものに対する新法中著作隣接権に関する規定(第九十五条並びに第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)の適用については、平成元年改正法附則第四項の規定は、適用しない。
4 次に掲げるレコードに対する新法中著作隣接権に関する規定(第九十七条及び第九十七条の三第三項から第五項までの規定を含む。)の適用については、平成元年改正法附則第二項及び第三項並びに平成三年改正法附則第三項の規定は、適用しない。
一 新法第八条第三号に掲げるレコードで次に掲げるもの
イ 実演・レコード条約の締約国の国民をレコード製作者とするレコード
ロ レコードでこれに固定されている音が最初に実演・レコード条約の締約国において固定されたもの
二 新法第八条第四号に掲げるレコードで許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約により我が国が保護の義務を負うもの
(実演家人格権についての経過措置)
5 この法律の施行前にその実演家の許諾を得て作成された録音物又は録画物に固定されている実演については、新法第九十条の二第一項の規定及び第九十条の三第一項の規定は、適用しない。ただし、この法律の施行後、当該実演に表示されていた当該実演に係る実演家名の表示を削除し、若しくは改変した場合若しくは当該実演に新たに実演家名を表示した場合又は当該実演を改変した場合には、この限りでない。
(商業用レコードの二次使用についての経過措置)
6 実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約(以下この項及び次項において「実演家等保護条約」という。)の締約国であり、かつ実演・レコード条約の締約国である国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演であって、実演家等保護条約が日本国について効力を生じた日より前に当該固定がされた実演に係る実演家についての新法第九十五条第一項の規定の適用については、同条第二項の規定にかかわらず、同条第四項の規定の例による。
7 実演家等保護条約の締約国であり、かつ実演・レコード条約の締約国である国の国民をレコード製作者とするレコードであって、実演家等保護条約が日本国について効力を生じた日より前にその音が最初に固定されたレコードに係るレコード製作者についての新法第九十七条第一項の規定の適用については、同条第二項の規定において準用する新法第九十五条第二項の規定にかかわらず、新法第九十七条第二項の規定において準用する新法第九十五条第四項の規定の例による。
(レコードの保護期間についての経過措置)
8 新法第百一条第二項第二号の規定は、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作隣接権が存するレコードについて適用し、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作隣接権が消滅しているレコードについては、なお従前の例による。
附 則 (平成一五年五月三〇日法律第六一号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の施行の日から施行する。
(その他の経過措置の政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一五年六月一八日法律第八五号) (施行期日)
第一条 この法律は、平成十六年一月一日から施行する。
(映画の著作物の保護期間についての経過措置)
第二条 改正後の著作権法(次条において「新法」という。)第五十四条第一項の規定は、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が存する映画の著作物について適用し、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が消滅している映画の著作物については、なお従前の例による。
第三条 著作権法の施行前に創作された映画の著作物であって、同法附則第七条の規定によりなお従前の例によることとされるものの著作権の存続期間は、旧著作権法(明治三十二年法律第三十九号)による著作権の存続期間の満了する日が新法第五十四条第一項の規定による期間の満了する日後の日であるときは、同項の規定にかかわらず、旧著作権法による著作権の存続期間の満了する日までの間とする。
(罰則についての経過措置)
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一五年七月一六日法律第一一九号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)の施行の日から施行する。
(その他の経過措置の政令への委任)
第六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一六年六月九日法律第八四号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(検討)
第五十条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附 則 (平成一六年六月九日法律第九二号) (施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年一月一日から施行する。
(商業用レコードの輸入等についての経過措置)
第二条 改正後の著作権法第百十三条第五項の規定は、この法律の施行前に輸入され、この法律の施行の際現に頒布の目的をもって所持されている同項に規定する国外頒布目的商業用レコードについては、適用しない。
第三条 改正後の著作権法第百十三条第五項に規定する国内頒布目的商業用レコードであってこの法律の施行の際現に発行されているものに対する同項の規定の適用については、同項ただし書中「国内において最初に発行された日」とあるのは「当該国内頒布目的商業用レコードが著作権法の一部を改正する法律(平成十六年法律第九十二号)の施行の際現に発行されているものである場合において、当該施行の日」と、「経過した」とあるのは「経過した後、当該」とする。
(書籍等の貸与についての経過措置)
第四条 この法律の公布の日の属する月の翌々月の初日において現に公衆への貸与の目的をもって所持されている書籍又は雑誌(主として楽譜により構成されているものを除く。)の貸与については、改正前の著作権法附則第四条の二の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
附 則(平成一六年六月一八日法律第一二〇号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。
(経過措置の原則)
第二条 この法律による改正後の裁判所法、民事訴訟法、民事訴訟費用等に関する法律、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法及び著作権法の規定(罰則を除く。)は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前のこれらの法律の規定により生じた効力を妨げない。
(特許法等の一部改正に伴う経過措置)
第三条 次に掲げる規定は、この法律の施行前に、訴訟の完結した事件、第二審である高等裁判所又は地方裁判所における口頭弁論が終結した事件及び簡易裁判所の判決又は地方裁判所が第一審としてした判決に対して上告をする権利を留保して控訴をしない旨の合意をした事件については、適用しない。
一 第四条の規定による改正後の特許法(以下この条及び附則第五条第二項において「新特許法」という。)第百四条の三及び第百五条の四から第百五条の六までの規定(新特許法、第五条の規定による改正後の実用新案法(第三号において「新実用新案法」という。)、第六条の規定による改正後の意匠法(次号において「新意匠法」という。)及び第七条の規定による改正後の商標法(同号において「新商標法」という。)において準用する場合を含む。)
二 新特許法第百六十八条第五項及び第六項の規定(新特許法、新意匠法及び新商標法において準用する場合を含む。)
三 新実用新案法第四十条第五項及び第六項の規定(新実用新案法第四十五条第一項において読み替えて準用する新特許法第百七十四条第二項において準用する場合を含む。)
四 第八条の規定による改正後の不正競争防止法第六条の四から第六条の六までの規定
五 第九条の規定による改正後の著作権法第百十四条の六から第百十四条の八までの規定
附 則 (平成一六年一二月一日法律第一四七号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成一七年六月二九日法律第七五号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
第二条 第一条の規定による改正後の不正競争防止法第二条第一項第三号の規定は、この法律の施行後にした同号に掲げる行為について適用し、この法律の施行前にした第一条の規定による改正前の不正競争防止法第二条第一項第三号に掲げる行為については、なお従前の例による。
第三条 削除
第四条 削除
(政令への委任)
第五条 附則第二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一八年六月二日法律第五〇号) この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。 (施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年七月一日から施行する。ただし、第一条及び附則第四条の規定は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
(放送のための映画の著作物の著作権の帰属についての経過措置)
第二条 この法律の施行前に創作されたこの法律による改正後の著作権法(次条において「新法」という。)第二十九条第二項に規定する映画の著作物の著作権の帰属については、なお従前の例による。
(放送される実演の有線放送についての経過措置)
第三条 新法第九十四条の二の規定は、著作権法の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第六十四号)附則第三項若しくは著作権法の一部を改正する法律(平成元年法律第四十三号。以下この条において「平成元年改正法」という。)附則第二項の規定の適用により新法中著作隣接権に関する規定の適用を受けない実演又は平成元年改正法附則第四項の規定の適用により新法中著作隣接権に関する規定の適用を受けない実演家に係る実演については、適用しない。
(罰則についての経過措置)
第四条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成二〇年六月一八日法律第八一号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行し、平成二十一年度において使用される検定教科用図書等及び教科用特定図書等から適用する。
(罰則についての経過措置)
第五条 前条の規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成二一年六月一九日法律第五三号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年一月一日から施行する。ただし、第七十条第二項、第七十八条、第八十八条第二項及び第百四条の改正規定並びに附則第六条の規定は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(視覚障害者のための録音物の使用についての経過措置)
第二条 この法律の施行前にこの法律による改正前の著作権法(以下「旧法」という。)第三十七条第三項(旧法第百二条第一項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けて作成された録音物(この法律による改正後の著作権法(以下「新法」という。)第三十七条第三項(新法第百二条第一項において準用する場合を含む。)の規定により複製し、又は自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる著作物、実演、レコード、放送又は有線放送に係るものを除く。)の使用については、新法第三十七条第三項及び第四十七条の九(これらの規定を新法第百二条第一項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(裁定による著作物の利用等についての経過措置)
第三条 新法第六十七条及び第六十七条の二(これらの規定を新法第百三条において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行の日以後に新法第六十七条第一項(新法第百三条において準用する場合を含む。)の裁定の申請をした者について適用し、この法律の施行の日前に旧法第六十七条第一項の裁定の申請をした者については、なお従前の例による。
(商業用レコードの複製物の頒布の申出についての経過措置)
第四条 新法第百二十一条の二の規定は、著作権法の一部を改正する法律(平成三年法律第六十三号)附則第五項又は著作権法及び万国著作権条約の実施に伴う著作権法の特例に関する法律の一部を改正する法律(平成六年法律第百十二号)附則第六項の規定によりその頒布又は頒布の目的をもってする所持について同条の規定を適用しないこととされる商業用レコードを頒布する旨の申出をする行為であって、この法律の施行後に行われるものについては、適用しない。
(罰則についての経過措置)
第五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成二一年七月一〇日法律第七三号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日から施行する。
附 則 (平成二二年一二月三日法律第六五号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
附 則 (平成二三年六月二四日法律第七四号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附 則 (平成二四年六月二二日法律第三二号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成二十五年七月一日から施行する。
(調整規定)
第五条 この法律の施行の日が著作権法の一部を改正する法律(平成二十四年法律第四十三号)中第四十二条の三を第四十二条の四とし、第四十二条の二の次に一条を加える改正規定の施行の日前である場合には、前条のうち著作権法第四十二条の四の見出しの改正規定中「第四十二条の四」とあるのは、「第四十二条の三」とする。
附 則 (平成二四年六月二七日法律第四三号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、平成二十五年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第七条、第八条及び第十条の規定 公布の日
二 第二条第一項第二十号並びに第十八条第三項及び第四項の改正規定、第十九条第四項に一号を加える改正規定、第三十条第一項第二号の改正規定、第四十二条の三を第四十二条の四とし、第四十二条の二の次に一条を加える改正規定、第四十七条の九の改正規定(「又は第四十六条」を「、第四十二条の三第二項又は第四十六条」に改める部分に限る。)、同条ただし書の改正規定(「第四十二条の二まで」の下に「、第四十二条の三第二項」を加える部分に限る。)、第四十九条第一項第一号の改正規定(「第四十二条の二」を「第四十二条の三」に、「第四十二条の三第二項」を「第四十二条の四第二項」に改める部分に限る。)、第八十六条第一項及び第二項の改正規定(「第四十二条の二まで」の下に「、第四十二条の三第二項」を加える部分に限る。)、第九十条の二第四項に一号を加える改正規定、第百二条第一項の改正規定(「第四十二条の三」を「第四十二条の四」に改める部分に限る。)、同条第九項第一号の改正規定(「第四十二条の二」を「第四十二条の三」に、「第四十二条の三第二項」を「第四十二条の四第二項」に改める部分に限る。)、第百十九条第一項の改正規定、同条に一項を加える改正規定並びに第百二十条の二第一号の改正規定並びに次条並びに附則第四条から第六条まで及び第九条の規定 平成二十四年十月一日
(経過措置)
第二条 この法律による改正後の著作権法(以下「新法」という。)第十八条第三項第一号から第三号までの規定は、前条第二号に掲げる規定の施行前に著作者が行政機関(行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)第二条第一項に規定する行政機関をいう。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号)第二条第一項に規定する独立行政法人等をいう。)又は地方公共団体若しくは地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。以下この項において同じ。)に提供した著作物でまだ公表されていないもの(その著作者の同意を得ないで公表された著作物を含む。)であって、公文書等の管理に関する法律(平成二十一年法律第六十六号。以下この項において「公文書管理法」という。)第八条第一項若しくは第十一条第四項の規定により国立公文書館等(公文書管理法第二条第三項に規定する国立公文書館等をいう。次項において同じ。)に移管されたもの又は公文書管理条例(地方公共団体又は地方独立行政法人の保有する歴史公文書等(公文書管理法第二条第六項に規定する歴史公文書等をいう。以下この項において同じ。)の適切な保存及び利用について定める当該地方公共団体の条例をいう。以下この項において同じ。)に基づき地方公文書館等(歴史公文書等の適切な保存及び利用を図る施設として公文書管理条例が定める施設をいう。次項において同じ。)に移管されたものについては、適用しない。
2 新法第十八条第三項第四号及び第五号の規定は、前条第二号に掲げる規定の施行前に著作者が国立公文書館等又は地方公文書館等に提供した著作物でまだ公表されていないもの(その著作者の同意を得ないで公表された著作物を含む。)については、適用しない。
第三条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の著作権法第三十一条第二項の規定により記録媒体に記録されている著作物であって、絶版等資料(新法第三十一条第一項第三号に規定する「絶版等資料」をいう。)に係るものについては、新法第三十一条第三項の規定により当該著作物の複製物を用いて自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる。
(罰則の適用に関する経過措置)
第四条 この法律(附則第一条第二号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第五条 前三条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(国民に対する啓発等)
第七条 国及び地方公共団体は、国民が、新法第三十条第一項(新法第百二条第一項において準用する場合を含む。)に定める私的使用の目的をもって、有償著作物等(新法第百十九条第三項に規定する有償著作物等をいう。以下同じ。)の著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であって、国内で行われたとしたならば著作権又は著作隣接権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、自らその事実を知りながら行って著作権又は著作隣接権を侵害する行為(以下「特定侵害行為」という。)の防止の重要性に対する理解を深めることができるよう、特定侵害行為の防止に関する啓発その他の必要な措置を講じなければならない。
2 国及び地方公共団体は、未成年者があらゆる機会を通じて特定侵害行為の防止の重要性に対する理解を深めることができるよう、学校その他の様々な場を通じて特定侵害行為の防止に関する教育の充実を図らなければならない。
3 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日の前日までの間における第一項の規定の適用については、同項中「新法第三十条第一項(新法第百二条第一項において準用する場合を含む。)」とあるのは「著作権法第三十条第一項(同法第百二条第一項において準用する場合を含む。)」と、「新法第百十九条第三項に規定する有償著作物等」とあるのは「録音され、又は録画された著作物、実演、レコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像(著作権又は著作隣接権の目的となっているものに限る。)であって、有償で公衆に提供され、又は提示されているもの(その提供又は提示が著作権又は著作隣接権を侵害しないものに限る。)」とする。
(関係事業者の措置)
第八条 有償著作物等を公衆に提供し、又は提示する事業者は、特定侵害行為を防止するための措置を講じるよう努めなければならない。
(運用上の配慮)
第九条 新法第百十九条第三項の規定の運用に当たっては、インターネットによる情報の収集その他のインターネットを利用して行う行為が不当に制限されることのないよう配慮しなければならない。
(検討)
第十条 新法第百十九条第三項及び附則第八条の規定については、この法律の施行後一年を目途として、これらの規定の施行状況等を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講じられるものとする。
附 則 (平成二五年一一月二七日法律第八四号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第六十四条、第六十六条及び第百二条の規定は、公布の日から施行する。
(処分等の効力)
第百条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第百一条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第百二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附 則 (平成二五年一二月一三日法律第一〇三号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成二六年五月一四日法律第三五号) (施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年一月一日から施行する。ただし、第七条の改正規定及び次条の規定は、視聴覚的実演に関する北京条約(同条において「視聴覚的実演条約」という。)が日本国について効力を生ずる日から施行する。
(著作隣接権に関する規定の適用)
第二条 この法律による改正後の著作権法(以下この条において「新法」という。)第七条第四号に掲げる実演(同条第一号から第三号までに掲げる実演に該当するものを除く。)又は同条第五号に掲げる実演であって、視聴覚的実演条約の締約国の国民又は当該締約国に常居所を有する者である実演家に係るものに対する新法中著作隣接権に関する規定(第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)の適用については、著作権法の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第六十四号)附則第三項、著作権法の一部を改正する法律(平成元年法律第四十三号。次項において「平成元年改正法」という。)附則第二項及び著作権法の一部を改正する法律(平成三年法律第六十三号)附則第二項の規定は、適用しない。
2 視聴覚的実演条約の締約国の国民又は当該締約国に常居所を有する者である実演家(当該実演家に係る実演が行われた際国内に常居所を有しない外国人であった者に限る。)に対する新法中著作隣接権に関する規定(第九十五条の三第三項及び第四項の規定を含む。)の適用については、平成元年改正法附則第四項の規定は、適用しない。
(出版権についての経過措置)
第三条 この法律の施行前に設定されたこの法律による改正前の著作権法による出版権でこの法律の施行の際現に存するものについては、なお従前の例による。
(政令への委任)
第四条 前二条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成二六年六月一三日法律第六九号) 抄 (施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。
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