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日文書分享
2008/09/03 19:27:26瀏覽339|回應0|推薦2

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載自:

本名  :遺品整理屋は見た 

作者  :吉田太一

出版社:扶桑社

第一話---死臭に気づかなかった理由

*第一篇---沒發現屍臭的原因

一階下の部屋に住む父親の死に一カ月も気づかなかった息子

*沒發現住樓下已經死亡一個月父親的兒子

葬儀社からの紹介で舞い込んだその依頼は、「死後一カ月」の部屋でした。

*葬儀社介紹來的房間(死後一個月)

その部屋は古い五階建って公営団地の三界にありました。エレベーターなどもちろんありません。段階は狭く天井にはパイプがむき出しのまま配管されていて、各部屋の玄関前にぶら下がっている木製の牛乳瓶入れがわびしさに拍車をかけています。その部屋の主は、七十五歳の独居老人でした。

*這個房間在國營住宅的三界(地名).不用說當然沒電梯.窄小的樓梯.天花板露出脫了皮的管線.各個房門前散落一地木製的牛奶瓶.一進去驚訝連連.這個房間的主人是一個75歲的獨居老人.

依頼主となる息子さんと葬儀社のほうと一階の集合ポストの前で待ち合わせしたときからその臭いはすでに漂っていました。挨拶だけ済ませると葬儀社の方は帰られ、私と息子さんの二人で三階の部屋まで上がりました。

*和葬儀社的人跟委託人(獨居老人的兒子)約在一樓前的郵筒前.等待見面的時候陣陣臭味飄來.葬儀社的人打完招呼就先回去了. 只有我跟死者家屬進入到三樓.

二階まで上がったところで、ふと足下を見ると階段の脇の溝にまるまると太ったうじ虫が元気よくはい回っているのが目にとましました。

*在二樓的時候.不經意的看了腳下樓梯的縫隙間裡.一隻 隻又大又肥的蛆很有精神的正在蠕動.

(これはひょっとすると、とんでもない状態になってるぞ.........)

*(這個難道是最可怕的狀況.......)

ペンキがはげてさびの浮いた鉄扉を恐れる恐れる開くと、案の定、玄関は文字通り足の踏み場もないといったような状況です。ちらっと見た息子さんの横顔はすっかり青ざめていって、とてもじゃないが入ることはできないと言っているようでした。ここでプロが怖気づいているところを見せたら負けです。

*恐怖恐怖的打開看似有塗過油漆.露出生鏽的鐵窗.如我想的.連要踏的地方都沒有這樣恐怖的狀況.偷偷喵一下.連家屬也完全是蒼白的臉.當一個專業人士怎樣可以露出害怕的樣子.讓人看了不就笑話了.

私はいるものように自分自身に気合を入れて、蛆虫が比較的少ない床を目がけて大きく一歩を踏み出しました。

*我要把我的專業精神拿出來.找一個蛆比較少的地方一步的踏過去.

3DK の突き当たりの和室が現場です。大きな仏壇の前に敷きっ放しの布団があり、掛け布団の一部が人型のように変色しています。

*這房間盡頭的和室就是現場.有一個很大的佛壇前鋪了棉被.這棉被上有一個已經變色的人型.

私は勇気を出して布団をめくりました。

*我提起勇氣把棉被綣起來.

無数の蛆虫のかたまりが布団の中でうごめいていました。まるで蛆虫のふ化場です。

*N隻蛆啊被包在這個棉被裡.三不五時的還會爬幾隻出來.簡直是蛆的孵化場.

ここまで来たら、もう後はやるしかありません。噴霧器で殺虫剤を手当たり次第に撒いて蛆虫退治を始めました。 

*都已經來了.只能做.先準備殺蟲劑用噴霧器再來用撒..開始驅蟲.

十五分ほどですべてのに殺虫剤を撒き終え、部屋の外に脱出すると、息子さんの姿がありません。

*約過15分鐘.終於噴完殺蟲劑.逃出房間外.已經不見家屬蹤影.

外に出て待っているのだろうと思い、一階に下りてみましたが息子さんの姿は何処にも見当たりません。

*正想在外面等等看的時候.向一樓探看也沒看到家屬的人影.

キツネにつままれたような気持ちで周囲を見回していると、上の方から私を呼ぶ声が。見ると、三階と四階の階段の踊り場から息子さんが振っています。

*正偷偷的探望四周的時候.聽到上方有人再叫我.一看.再三樓跟四樓的轉彎處.家屬在跟我揮手.

「すみません。今降りていきます」

*(不好意思.現在下去)

「はい」と返事をしたものの、何だか腑に落ちず首をひねっていると、息子さんが罰の悪そうな顔で言いました。

*(嗯)我這麼的回他.不過有些不爽的轉頭看他.家屬也不好意思的說了

「すみません、自分の部屋に戻ってたもんで……」

*(不好意思.我回一下我的房間.......)

「部屋と言いますと…….?ひょっとして四階がお宅だったんですか?」

*(房間.......?難到四樓是你的房間嗎?)

「えぇ、そうなんです」息子さんはあっけらかんと答えました。

(是的.沒錯) 家屬這麼回答.

「……そうですか」

*(是這樣啊)

別に自分の部屋に戻っていようが、四階に住んでいようがかまわないのですが、実の父親が下の部屋でなくなっていて、どうして一カ月も気づかないでいたのか、それが不思議でした。

*也不是說他回自己的房間怎樣.住在四樓又怎樣.問題是自己的父親在樓下死亡.為什麼經過一個月也都沒發現.這是無法想像.

申し訳ないと思いつつ、つい聞いてしまいました。

*心想不好意思.也隨口問了

「四階に住んでいらして、この臭いに気づかなかったんですか?」

*(既然住在四樓.都沒聞到臭味嗎?)

「すみません。夜勤が多いもんで、親父ともなかなか会う機会がなくて気づかなかったんですよ」

*(不好意思.因為夜班比例多.很少碰見父親.所以沒發現)

「私に誤っていただく必要はないですけど、もう少しこまめにお部屋を覗いてあげればよかったですね」

*(不須要跟我道歉.不過要是你能細心看一下房間的話就好了)

「私も本当にそう思います……」

*(我本來也這麼想的..........)

そういって父親が住んでいた部屋を見上げる息子さんに、私は見積書を渡して言いました。

*我把估價單交給正在看房間上方的家屬.

「この内容でよろしければサインをいただけますか。この状況ですので、明日作業をさせていただくということになりますがよろしいでしょうか」

*(如果這內容可以的話請你簽名.因為這種狀況.所以明天還要在作業可以嗎?)

「はい。よろしくお願いいたします」

*(嗯.拜託)

翌日、一連の作業を行ってから、集金のため一階上の息子さんのお宅にお邪魔すると、思わぬ展開が待ち受けていました。

*隔天.開始展開一連串的作業.為了錢.也不管等待在一樓的家屬是否礙事.

こんなこともあったことだし、自分も引っ越して心機一転したいので部屋の見積もりをしてほしいとおっしゃるのです。

*也碰過這樣的事.接到家屬想趁勢順便搬家.要我們提出估價.

私としては仕事が増えることは大歓迎ですので、早速見積もりのために部屋に上がらせていただいてのですが……。

*對我來說.增加工作是最樂意的所以趕緊上樓去..........

ブルータス、おまえもか……という感じでした。

*你想自殺嗎?...我這麼覺得.

「すみません、汚くて……」息子さんがぺこりと下げた頭をかきながら言いました。「三年前に女房が出て行ってから、ずっと小学生三年生の息子と二人暮らしで、掃除もできずこんな状態になってしまって……。引越しといっても持っていくモンなんかほとんどないので、少しだけ運んでくださればいいのです」

*(不好意思.有點髒......)家屬一邊低下頭一邊說著:(三年前老婆出去之後.跟小學三年級的兒子兩個人過生活.一直沒有打掃就成這樣子了.....就算搬家要帶的東西也只是小東西)

お引き受けする旨を伝え、失礼しようとしかけたそのとき、ふと「あぁ、そうだったのか」と私は納得したのでした。

*交給他搬家的估價單.真是有點不好意思.(啊原來這樣ㄚ)了解了.

息子さんお宅は「ゴミマンション部屋」でした。夏場だったこともあり、部屋の中で何かが腐ったような変な臭いがしていて、そのために三階の臭いにも気づかなかったんだなということに思い当たったのです。

*家屬的房間(垃圾房子). 夏天西曬'房間的東西好像都有臭掉的味道飄出.因為這樣的關係沒發現三樓的臭味.我是這麼想的.

謎は解けましたが小学生の息子さんがかわいそうで、早く引越しをしてあげないと病気にもなりかねないなと少し心配になりました。私はふとその子が小さかった頃のわが子に思えてつい話しかけました。

*謎解開了.這小孫子很可愛.曾經擔心不早一點搬家有可能會染病.我可以想像這孩子小時候可愛的模樣這麼說了.

「00君、大丈夫か?もう少しでお父さんはここを引っ越すから頑張りなさいね。おじさんたちがきれいにしてあげるからね」

*(**. 沒關係嗎?再等些時候把你父親為了搬離這裡加油.叔叔們會把這裏弄乾淨給你的).

しかし、そんな環境の中で育ったせいでたくましくなったのか、この子がもともと特別にしっかりしているのかわかりませんが彼はまっすぐに私を見るとハキハキとした口調でこう言ったのです。

*可是.是因為在這樣的環境中被扶養長大的關係嗎?還是這個孩子特別的懂事嗎他馬上很開朗調調這麼說.

「お父さんは忙しいし、性格的に片付けるのは無理だから僕はあきらめています。でも今度引っ越したら、部屋は僕がきれいにするから大丈夫です」

*(我爸爸工作忙.又對整理沒方法.所以我放棄了.可是下次搬家的話.房間我去整理乾淨.沒問題的.)

「え、えらいなぁ……」

*(嗯.好棒........)

「今日はありがとうございました」

*(今天謝謝你)

私はびっくりしてしまいました。なくなったお祖父さまも、いいお孫さんがいてよかったと天国で喜んでいるのではないかと思った次第です。

*我很驚訝.再來就是死去的爺爺也會天國很開心他有一個這麼乖的孫子吧.我是這麼想的.

( 心情隨筆其他 )
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